トップ > 滋賀 > 10月12日の記事一覧 > 記事

ここから本文

滋賀

国主導で施策共有を 大津いじめ自殺7年

会見する生徒の父親(右端)。中央は越市長=大津市役所で

写真

 二〇一一年十月にいじめを受けていた大津市立中学校二年の男子生徒=当時(13)=が自殺してから七年を迎えた十一日、生徒の父親(53)が市役所で記者会見した。父親は、この問題を契機に一三年にいじめ防止対策推進法が成立した後も、いじめ自殺が全国で後を絶たない現状を嘆き、各自治体の対策のばらつきが解消していないとして「国が主導し、効果が出ている施策を全国で共有してほしい」と訴えた。

 父親は生徒が自殺した後、全国各地のいじめの現場を訪れて遺族や関係者に会い、国や自治体に再発防止を訴えてきた。だが、いまだにいじめの事実を隠蔽(いんぺい)する自治体があると指摘。いじめ防止対策推進法の改正を念頭に、「実効性のある対策が必要だ」と述べた。

 市は昨年十一月に市内の三中学校で、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った中学生向けの相談窓口を開設。今年一月からは、市内全十八校に拡大した。父親は、生徒が早い段階で気軽に相談できるとして評価し「窓口がいくつもあるのは大切だ。さらに取り組みを進めてほしい」と願った。

 同席した越直美市長は、市が進めてきたいじめ対策について「対策に終わりはない。大津市だからこそやらなければいけないこと、できることを続けたい」と強調。「教員の意識改革、発見後の対応、解決に、さらに取り組んでいかなければいけない」と語った。

 生徒は一一年十月十一日に、自宅マンションから飛び降りて死亡。市教委は当初、いじめを認めつつ「自殺との因果関係は不明」としたが、一三年一月に市が設置した第三者調査委員会が「いじめが自殺の直接的要因だった」とまとめた。

      ◇

 生徒の遺族は一二年二月に、市といじめの加害者とされる元同級生らに損害賠償を求めて提訴。市とは一五年三月に和解が成立した。元同級生らとの訴訟は分離されて続き、来月六日に大津地裁で判決が言い渡される。

 (成田嵩憲、作山哲平)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索