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台風21号、深刻な爪痕 県内各地で倒壊や停電

台風21号の強風で大きく傾き折れた電柱=長浜市西浅井町で

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 県は五日、台風21号による県内の被害状況をまとめた。高島市では倒木で県道が通行できなくなり、山間部の九集落が孤立。県内の十七万戸近くで停電したほか、ビニールハウスなどの農業施設の全半壊も相次ぎ、深刻な被害が出ている。

 県災害警戒本部によると、五日午後二時現在、県ではこれまでに一人が死亡、四十人が重軽傷を負った。飛来物や落下物によるけがが十五人と最多。風で割れたガラスや、転倒による負傷者も十三人いた。

 高島市では、九つの集落で、計七十二世帯、百三十二人が孤立している。県土木交通部などによると、県道23号(小浜朽木高島線)の倒木で、木地山地区の三世帯七人が孤立。五日午後四時時点で、集落の手前一キロまで撤去作業が進んだ。木が林ごとなぎ倒されるようにして道路をふさいでいるため、市職員が徒歩で集落に入り、住民の安全を確認したという。

 県道787号(麻生古屋梅ノ木線)でも、約二十キロにわたって木や電柱が折れて道をふさぎ、朽木中牧や朽木能家など八地区の六十九世帯百二十五人が孤立。住民の安否は、現在も確認中という。

境内の杉の木が倒れ、屋根が崩れた伊香具神社の拝殿=長浜市木之本町で

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 いずれも倒木撤去作業のため電気を止めており、孤立集落は停電している。そのため県は五日午前、県防災ヘリで、木地山、朽木中牧の両地区に衛星電話と発電機を届けた。

 県全域ではこれまでに、十六万九千戸で停電が発生。関西電力によると、五日午後二時現在、一万千五百戸が未復旧という。また、午後四時時点で四百五十八世帯(九百四十四人)が断水している。

 米原市長岡の長岡神社では、県自然記念物のイチョウの枝(太さ一メートル、長さ十五メートル)が折れ、社務所の一部が倒壊。社務所の玄関近くの畳間が、崩れた屋根や瓦、ガラス片で埋まった。筑摩栄区長(69)は「今月は地域の祭りが多いのに、神社がこんなことになるとは」と沈んでいた。

 長浜市木之本町大音(おおと)の伊香具(いかぐ)神社では、境内のスギが木造の拝殿に倒れかかり、ヨシ葺(ぶ)きの屋根が押しつぶされた。拝殿は戦国時代の賤ケ岳合戦で焼かれた後、江戸中期に再建されたもので、宮司の伊香忠雄さん(73)は「言葉も出ない。自分の地域でこんなことがあるなんて」と嘆いた。

 このほか、五日午後三時時点で、県内のビニールハウスや牛舎などの農業施設千五百二十二カ所で被害を確認。農作物の被害面積は三四・〇五ヘクタールに上り、漁協の施設や漁具の被害も二十九件あった。東近江市や近江八幡市などの地域では調査が終わっておらず、今後、被害が増える可能性が高いという。

 草津市のJR草津駅は、台風21号の影響によるJR東海道線の列車遅延や、JR草津線の運行本数制限で、朝から混雑。地元消防によると、二十一〜二十七歳の女性四人が「気分が悪い」などと体調不良を訴え、近くの病院に搬送された。JR栗東駅、手原駅、野洲駅でも、十六〜四十五歳の男女一人ずつが同様の体調不良を訴え、病院に搬送された。

 甲賀市水口町今郷では、四日夜遅く、悪天候による落雷が原因とみられる火災も発生。甲賀署によると、農業山田作男さん(71)宅の、屋根など住宅の一部を焼く被害があった。

 (台風取材班)

 

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