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24年滋賀国体、主会場・彦根の用地が難航 地権者9人と未解決

用地確保が難航している第3種陸上競技場と駐車場の予定地=彦根市松原町で

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 二〇二四年滋賀国体・全国障害者スポーツ大会の主会場として整備される「彦根総合運動公園(仮称)」の用地取得が難航している。県は地権者に対し、「まずは任意買収を進めたい」と説明するが、三日月大造知事は強制収用も視野に入れていることを表明。県議会や県市長会から「国体という晴れ舞台を、強制収用で整備するのは避けるべきだ」などと懸念の声が上がっている。

 県は第一種と第三種の二つの陸上競技場と、野球場などを備えた運動公園を約二百億円かけて整備する計画。リハーサル大会を行う二三年度の供用開始を目指す。

 県スポーツ局によると、用地取得は昨年度末に終える予定だった。しかし三十日現在、地権者四十九人のうち、第三種や駐車場建設予定地の九人から同意が得られていない。事業用地全約六・一ヘクタールのうち、取得済みの土地は約75%の四・六ヘクタールにとどまり、基盤工事や地盤対策工事に遅れが出ている。地権者が用地取得に応じない理由はさまざまだが、計画地周辺は干拓による埋め立て地で、「先祖が苦労して手に入れた土地なので、簡単に手放せない」といった声もあるという。

 三日月知事は二十一日の定例会見で強制収用の可能性を問われ、「丁寧な説明をしながら理解を求めていくことが前提だ」と回答。その上で「それでもなかなか応じていただけないとすれば、法律でも許されている範囲内での手続きを進めることも視野に入れ、対応していかざるを得ない」と述べていた。

 この発言を受け、各方面から懸念の声が上がった。二十八日から始まった県議会会派と知事との政策協議会では、自民党議員が「地権者に納得してもらえないとなった時、国体返上みたいな話が出たらよっぽどの話だ」と述べ、計画縮小を提案。二十九日に大津市内であった県市長会でも、首長から「県政発展の夢と希望と位置付けられた国体に、強制収用は水を差す」などと批判的な声が相次いだ。

 県スポーツ局は二三年度とする完成時期について、県市長会の場で「最重要事項だ。完成時期は絶対に守る」と説明した。同局は取材に「地権者には事業内容を丁寧に説明した上で、納得してもらうしかない」との立場を強調。場合によっては、三日月知事が直接、地権者に説明に赴くこともあり得るという。

 (鈴木啓紀)

 

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