トップ > 滋賀 > 5月17日の記事一覧 > 記事

ここから本文

滋賀

伝統の浜ちりめん、イマ風に 長浜・シルクライフジャパン

浜ちりめんを活用したボディータオルや名刺入れの紹介をする長谷社長=長浜市神照町のシルクライフジャパンで

写真

 着物の素材として知られる長浜市伝統の絹織物「浜ちりめん」を現代風にマッチさせようと、ボディータオルやランプシェードなどを製造するシルクライフジャパン(長浜市神照町)。長谷健次社長(45)は「浜ちりめんの素晴らしい製造技術を知ってほしい。地場産業を活性化させたい」と意気込んでいる。

 浜ちりめんは、より(ねじり合わせ)のないタテ糸と、強いよりをかけたヨコ糸を交差させて織る。ヨコ糸が元に戻ろうとするため、生地の表面に「シボ」と呼ばれる小さな凹凸ができるのが特徴で、滑らかな肌触りと光沢があり、京友禅や加賀友禅に使われる最高級品だ。江戸時代中期の二百五十年ほど前に長浜市で生産が始まったとされる。

 ただ最近では、あまり着物を着なくなったため、浜ちりめんの需要がめっきりと減ってしまった。普及活動に励もうと、二〇〇八年四月、浜縮緬(ちりめん)工業協同組合(長浜市)の青年部員らが集まって勉強会をスタート。着物以外に焦点を当てて開発したのが、生シルクのボディータオルや、浜ちりめんを使ったランプシェード、名刺入れ、カードケースなど。名刺入れの場合、紫や水色を使い現代風の色合いに仕上げた。

 浜ちりめんを製造する際、通常は織物に触れた時のしなやかさを出すため、生糸の表面を覆っているセリシンと呼ばれるタンパク質を落とす作業「精練」をする。一方、精練をせずにセリシンを残したままにすれば、ナイロンタオルのような肌触りと保湿効果、抗酸化作用が期待でき、「ボディータオルに活用できる」と判断。入浴用のタオルとして適切な肌触りにするため、糸の密度や太さなどの調整に苦心し、開発に半年かかったが、長谷社長は「アトピー性皮膚炎の子どもにも使うことができ、効果があった」と振り返る。

 着物は、幅三十八センチの反物を加工して仕上げるが、同社では洋装に対応できるように拡幅にも取り組んでいる。長谷社長は「横幅百二十センチ以上に織り上げたい。有名ブランド服の生地として活用してもらえるようにしたい」と話す。

 (桑野隆)

 <シルクライフジャパン> 2010年2月、浜ちりめん製造会社「南久ちりめん」(長浜市神照町)など浜縮緬工業協同組合有志グループ4社で立ち上げた共同会社。名刺入れやカードケースなどは、長浜市元浜町の「黒壁AMISU4SEASON(あみすフォーシーズン)」で販売する。(問)シルクライフジャパン(南久ちりめん内)=0749(62)0720

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索