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「心の通う行政に」 近江八幡市長選、小西さん初当選決意

初当選が確実となり、支持者に囲まれ笑顔の小西さん=近江八幡市武佐町で

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 十五日投開票の近江八幡市長選は、新人の小西理さん(59)が現職の厚い壁を突き崩して初当選した。新市庁舎の建設中止をはじめ、子育てや福祉の充実を訴えた小西さんは「心の通うクリーンでオープンな行政にする」と決意を述べた。八年ぶりの一騎打ちで有権者の関心は高まり、投票率は過去最低だった前回を6・31ポイント上回る49・97%だった。当日有権者数は六万六千百六十三人。

 午後八時すぎ、当選確実の報がもたらされると、同市武佐町の事務所に集まった支援者から歓声が上がった。拍手で迎えられた小西さんは「市民の皆さんの声を素直に政策に反映させたことが結果につながった」と勝因を述べた。

 新市庁舎の建設については「いったん白紙に戻して、シンプルでコンパクトなものにする」と強調。市民や市職員の声を聞き、「市民の思いが実現する街になるよう、全力を尽くす」と訴えた。

 一方、三選を阻まれた現職の冨士谷英正さん(71)は、同市桜宮町の事務所で「私の不徳のいたすところ。皆さんにおわびしたい」と敗戦の弁を述べた。

◆新庁舎白紙化、道筋は

 <解説> 圧倒的に不利とされた下馬評を覆して小西さんが勝った。政党や各種団体の支援を得た現職を相手に、大金星と言っていい。

 組織力で勝る現職に対し、先手必勝で挑んだ。出馬表明、事務所開き、公約発表。常に相手に先んじることで世間の関心を誘い、現職に不満を持つ市民の心をつかもうとした。

 選挙戦では現在の市政が「ハコモノ建設に偏りすぎている」と批判し、建物から人へ税金の使い道を変えると訴えた。その象徴が、公約で真っ先に掲げた総額八十七億円の新庁舎建設の中止。浮いた予算で子育てや福祉を充実させると主張すると、市民の間で「市政が変わるかも」との期待感が徐々に膨らんでいった。

 ただ、新庁舎は既に着工し、重機が連日フル稼働している。冨士谷さんが「果たして工事を差し止め、業者との契約を破棄できるのか」と語るように、その実現性には疑問符も付く。多額の違約金も覚悟せねばなるまい。

 選挙戦では保守系市議十七人が現職陣営に回った。野党が大勢を占める市議会に対し、どう立ち回るかも、市長としての腕の見せどころになる。公約が実現できなければ、貴重な一票を投じた有権者の希望は、すぐに失望へと変わる。

 (平井剛)

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