トップ > 滋賀 > 2月11日の記事一覧 > 記事

ここから本文

滋賀

人脈と資金、同時に 近江八幡の地域クラウド交流会

参加者の前でビジネスプランを発表する的場さん(手前右)=近江八幡市のホテルで

写真

 近江八幡市で「地域クラウド交流会」と呼ばれる交流型イベントが盛況だ。ネット上の仮想世界で不特定の人たちから資金を募るクラウドファンディングに対し、こちらは現実世界で顔の見える人たちから資金を募るために開かれる。一月下旬にあった交流会をのぞいてみた。

 JR近江八幡駅から程近いホテルニューオウミ(同市鷹飼町)。宴会場の一室にスーツ姿などの男女百十五人が集まった。

 主催者や来賓客があいさつした後、緊張をほぐすために全員でラジオ体操。「子供の時以来やわ」と笑い声も出て、会場の雰囲気は一気に和らいだ。

 五人の起業家たちが三分の持ち時間を使って順番にプレゼン。自分がこれから進めようとするビジネスプランを提案し、支援を呼び掛ける。

 全員の発表が終わった後、参加者が会場脇の投票所へ足を運び、応援したい人に票を投じていく。今回の参加費千円のうち五百円が一票分として起業家支援に回る仕組みだ。

 集計の結果、最も票を集めたのは的場保典さん(37)=同市安土町常楽寺。安土町で増加する空き家を、持ち主に代わって管理するビジネスを春から始める計画で、「自分の夢を素直に訴えたのが届いたのかな」と喜んだ。

 ただし、手にしたのは三十二票の一万六千円分の商品券。「このイベントは起業家支援と同時に、地域活性化も目的の一つ。お金を地域で循環させるには商品券じゃないと意味が無い」と、企画した近江八幡商工会議所業務係長の川上健太郎さん(39)は説く。

 インターネット全盛のこのご時世、アナログ的なイベントがなぜ行われているのか。実は、この企画自体はソフトウエア開発会社のサイボウズ(東京)が考案したもの。二〇一五年一月に千葉市で始まって以来、全国約四十市町村で七十四回開かれ、延べ一万人以上が参加。県内では昨年七月に近江八幡市で最初に開かれた。

 同社地域クラウドプロデューサーの永岡恵美子さん(46)は「ネット上でいろんな人たちとつながるのもいいけど、互いの顔が見えるこぢんまりした場で緩やかにつながるのも大事。リアルな場が必要なんです」と語る。

 会場を見渡せば参加者同士が名刺交換し、熱心に話し込んだり、談笑したりする姿も。さながら異業種交流の場だ。果実ムベの栽培や加工を手掛ける前出みずほさん(53)=同市北津田町=は「地元の実業家が多く、顔見知りもいて安心して話ができる。仕事のお付き合いも生まれてくれたら」とほほ笑んだ。

 二時間の交流会は成功裏に終了。次回は九月を予定している。川上さんは「起業家にも参加者にもメリットがあるイベント。回を重ねて多くの人をネットワークでつなげていきたい」と話す。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索