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スルー許されない、期待と懸念 大津LINEいじめ相談

 大津市が七日、市内中学生を対象に無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使ったいじめ相談を試行すると発表したことについて、教育関係者からは肯定的な評価が聞かれる一方、本格実施に向けた課題も指摘された。

 「相談する手段が広がることはいいこと」と評価するのは、二〇一一年に市内でいじめを苦に自殺した、中学二年の男子生徒の父親(52)。市教委児童生徒支援課の担当者も「今まで相談しにくかった子どもたちが、相談しやすくなる」と期待する。

 ただ、LINEによる相談は文章や画像のみで、相手の口調や表情、感情を読み取ることは難しい。このため市教委の担当者は「相談後、どこまで解決に結び付けられるのか」と危惧する。県教委幼小中教育課の担当者も、言葉の返し方によっては相談者の傷を深めてしまいかねないと指摘する。

 さらに今回の場合、回答が公文書としてどのような扱いになるのかまだはっきりしていない。行政文書扱いとなれば上司の決裁が必要となり、回答に時間がかかる恐れも出てくる。「こうした手続きをどうするのか、何か問題が発生した時に相談を受けた担当者の責任になるのか」(県教委の担当者)と頭を抱える。

 ネットいじめに詳しい全国webカウンセリング協議会の安川雅史理事長(51)は「子どもたちの中では、相談したら返事は即返るのが当たり前。今後二十四時間で対応できるのか」と指摘する。

 安川理事長は、スマホを所持していない生徒にもLINEを推奨することになることも疑問視。「LINEがきっかけでいじめにつながっているのであれば、LINEの機能を変えることも検討していく必要がある」と話している。

 (浅井弘美)

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