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県婦人会館が8年ぶり改良品 琵琶湖のせっけん運動40年

改良した液体タイプの「エコクリーン」を見せる鵜飼理事長=近江八幡市鷹飼町の県婦人会館で

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 合成洗剤の使用を控え、琵琶湖の水質を守るために財団法人「県婦人会館」(近江八幡市)が発売する「びわ湖せっけん エコクリーン」が八年ぶりにリニューアルされた。従来より化学物質の使用を抑えて生態系に配慮した。一方、資金難で販売場所を増やせない現状もあり、今年四十周年を迎える「せっけん運動」を再び盛り上げるべくPRに力を入れている。

 せっけん運動は、一九七七(昭和五十二)年に琵琶湖で大規模な赤潮が発生したことをきっかけに広まった。合成洗剤に含まれるリンが琵琶湖の水質に悪影響を与えるとして、女性団体などを中心に粉せっけんの共同購入が盛んになった。

 エコクリーンは九二年に発売。石けん技術開発協会(東京)が開発に全面的に協力した。二〇〇八年には液体タイプも登場した。

 一昨年、熊本市の企業から「活動の参考にしたい」と問い合わせを受ける中で、従来品が生態系に影響を与える化学物質「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」を含むことが分かった。市販の洗剤にも使う一般的な物質だが「徹底して琵琶湖にやさしいせっけんにしたい」と改良に着手。昨秋に完成した。

 ところが売れ行きは低調だ。同会館の鵜飼淳子理事長は「量販店にも置きたいが、問屋を通すと価格が上がる。生産量が増えないと難しい」と話す。当面、発売箇所は近江八幡市鷹飼町の同会館施設に限定している。

 地域の女性団体の弱体化も追い打ちをかける。市町村合併で解散した団体も多く、県地域女性団体連合会の会員数は二十年ほどで十分の一に減り、現在は二千五百人ほどだ。

 合成洗剤でもリンを除いた改良品が発売され、せっけんを使う家庭は減った。しかし「環境基準は次々に変わっていく。長期的に見れば、できるだけ自然由来の物質を使うに越したことはない」と鵜飼理事長は強調する。会館では、運動四十周年に合わせて節目のイベントを企画しているが、「環境も大切だが、まずはふんわりと洗い上がるせっけんの良さを知って」と地道にPRを進める。

 粉末タイプは一キロ四百八十円、液体タイプは九百ミリリットル七百五十円で販売。申し込みは同会館=0748(37)3113=へ。

 (野瀬井寛)

 

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