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10代の票、ネットで開拓狙う 推計で4万票

2017年4月13日 紙面から

 十八歳選挙権が導入されて初となる名古屋市長選で、候補者は若年層を意識したネットによる情報発信や、候補のイメージ戦略強化などに懸命だ。政治や選挙と縁遠いと言われながらも、市内の十八、十九歳は推計で四万票あり、陣営は掘り起こしを狙う。

 十三日午前十時、名古屋市立大滝子キャンパス(瑞穂区)の会議室。若者の投票率アップのため一日限りで期日前投票所を設けた。

 しかし、若者の出足は鈍い。投票に来た人文社会学部一年の福島早耶香さん(18)は「周囲の友人と話をしても関心が低い。候補者に関する情報も少ないし…」と残念そう。経済学部一年の香川隼也さん(18)は「学生が投票しやすくなるから、大学での投票所を増やした方が良い」と話す。

 市選管によると、市長選の二十代の推定投票率は二〇〇九年以降、20〜30%台で推移。前回の一三年も20%台前半で全体の39・35%を大きく下回り、若者の関心が気掛かりだ。

 現職の河村たかしさん(68)の陣営は四月に入り、ユーチューブに二期八年の実績を紹介する動画を投稿。市民税5%減税の成果や、災害対策などを語り掛けた。市長給与削減と、退職金廃止に関しては「市民にお返しした」という二億四千万円を実感してもらえるよう、同じボリュームの札束を箱で作って再現し「これが私の涙の固まり」とアピールする。

 花見客でにぎわう鶴舞公園では、若者グループに分け入り、記念撮影で親しみやすさを意識。「選挙をやっていること自体、知らない若者が多い。従来の支援者が高齢化しているので、新たな若者層を掘り起こしていきたい」と陣営幹部。

 今回は、一三年のネット選挙解禁後、初の市長選で告示日以降も更新が可能に。新人の岩城正光(まさてる)さん(62)陣営では大学生や子育て中の女性ら四十人以上でネット応援団を結成した。選挙期間中、フェイスブックやツイッターで活動を日々更新。書き込みを転載し、賛同を示す「いいね!」を増やして拡散する戦略だ。ツイッターでは「ハッシュタグ」(投稿を検索しやすくするための目印)を最大限活用し、書き込みには「#いわきの本気」「#いわき正光」を必ずつける。陣営のIT担当は「同じ意見、考えの人をつなぎ、広げる重要ツールだ」。

 選挙事務所は明るい内装に。陣営の女性は「若者が一歩でも入りやすくなるよう、風通しの良い空間に仕上がった」と胸を張る。

 新人の元会社員の太田敏光さん(68)も、自身のブログで街頭演説の感想などを発信している。

 (市長選取材班)

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