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<公約点検> (上)減税・議会改革・福祉

2017年4月12日 紙面から

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 知名度や人柄、知人の薦め−。選挙で投じる一票には、さまざまな思いが託される。大切なのは、私たちが住む名古屋をどんな街にしてくれるのか。二十三日投開票の名古屋市長選で連日、訴えに声をからす現職の河村たかしさん(68)、前副市長の岩城正光さん(62)の有力二候補も、公約で街の将来像を描く。二回にわたり、テーマごとに点検する。

 まずは河村さんが二期八年の間、強力に進めてきた施策から。二〇一二年度から継続している市民税5%減税は「税金を一円でも安く、庶民の暮らしに温かく」がスローガン。議会改革では昨年四月に増額された市議報酬を年八百万円を軸に再検討し、今回も選挙戦をてこに議会側に改革を促す。政務活動費の領収書のインターネット公開も掲げる。

 一方、岩城さんは「金持ち優遇の施策で格差を拡大している」として、一七年度は総額百十七億円に上る見込みの減税を廃止すると明言。その分を小学校給食の無償化、私立高校の授業料助成の拡充、防災・減災対策などに充てる考えだ。議会改革は「議会と協力して進めていきたい」と記したが、市議報酬には触れていない。

 小学校給食は両候補が取り上げている。岩城さんは減税廃止の財源を振り向け、約四十五億円かけて無償にすることを目玉に据える。河村さんは政令市で最低クラスの一食二百三十円前後の価格を維持しながら、名古屋めしを加えた「プレミアム給食」を導入する。

 福祉・子育て関連では、二人が市長、副市長として実現させた、いじめや不登校などに常勤カウンセラーらが対応する「なごや子ども応援委員会」の継続を訴える。その上で、河村さんは二年後に予定している全中学校百十校に加え、全小学校二百六十一校にカウンセラーを配置する構想を発表した。

 岩城さんは「なごやゼロへの挑戦」と銘打ち、待機児童、子ども虐待死、いじめ自殺、孤独死などのゼロを打ち出している。調査権を持つ法務局の人権擁護委員との連携も強化し、市教委とは別の立場から、いじめ対策に当たってもらうプランもある。

 敬老パス制度の充実は二人とも共通。河村さんは、所得に応じた年千〜五千円の負担金の値上げを阻止し、タクシーや買い物割引への適用拡大を図る。岩城さんも私鉄への利用拡大や、免許証返納者への無料進呈を訴えている。

 元会社員の太田敏光さん(68)は選挙公報に公約として、市民税減税中止、天守閣木造化中止、議員報酬八百万円などを記載している。

 (市長選取材班)

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