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選管、低投票率を心配 アイドル起用などで懸命に

2017年4月11日 紙面から

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 三期目を目指す河村たかしさん(68)に、前副市長で弁護士の岩城正光さん(62)ら二人が挑む二十三日投開票の名古屋市長選では、投票率の行方も注目される。連日舌戦を展開しているが、有権者の反応は、現状ではいまひとつ。陣営からも「前回の39・35%を下回るのでは」との懸念が上がる。選管は、あの手この手で投票率アップに懸命だ。

 日が傾き始めた、告示日の九日夕の名古屋駅前(中村区)。市民税の5%減税や市長報酬の削減など二期八年の成果を訴える河村さんを横目に、買い物客らが通り過ぎていく。スマートフォンで写真を撮っていた中川区の女性会社員(27)は「有名な人だから撮っただけ。他の候補者が分からないし、投票に行くか決めてない」と話し、足早に立ち去った。

 市選管にとって心配なデータがある。一九四七年以降の市長選でもっとも投票率が低かったのは本山政雄さんが当選した八一年の26・26%で、二番目は松原武久さんが当選した二〇〇五年の27・50%。いずれも今回と同じ構図で、現職が三期目を目指した選挙だった。担当者は「話題に乏しく、盛り上がりに欠けたようだ」と言う。

 このため、市選管はネットを活用した啓発活動を強化した。愛知県出身の五人組アイドルグループ「チームしゃちほこ」が投票を呼びかける動画を、人気投稿サイト「ユーチューブ」に投稿。有名検索サイトやポータルサイトには投開票日の広告を出した。地下鉄のホームや改札周辺の電子看板でも投票を呼びかけ、各地でチームしゃちほこの写真が付いた啓発物品を配る。

 ただ、投票に結び付くかは不透明だ。守山区の名鉄瀬戸線小幡駅で、啓発用のポケットティッシュを受け取った近くの大学四年緒方晶さん(21)は「五人の写真には気付いたけど、選挙の案内だと思わなかった」と話した。

 盛り上がらない選挙戦に、河村さんの陣営幹部は「投票率は前回を下回るのではないか。従来の支持者に加え、若者票も積み上げたい」。岩城さんの陣営では「前回並みだと(勝つのが)厳しい。いかに支援組織を引き締めて、支持の拡大につなげられるかが課題」と危機感を強める。

 市長選には、無所属新人で元トヨタ自動車社員の太田敏光さん(68)も立候補している。

◆期日前投票の出だし好調 初日、前回選の倍

 名古屋市長選では、十日から期日前投票が始まった。初日の投票者数は五千四百三十六人で、二千五百六十五人だった前回の二〇一三年から倍増した。

 市選管によると、これまでの市長選では、選挙のお知らせ(投票所入場券)を告示日の前日に発送。期日前の開始日に「届いていない」と問い合わせが相次いいだため、今回は六日前に早めて発送した。担当者は「事前に届くようになり、初日の利用者が増えたのではないか」と話す。

 期日前は十日から二十二日まで、午前八時半から午後八時まで受け付ける。

 (市長選取材班)

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