静岡

取材記者たちが振り返る(上)

2016年7月12日

◆若い世代へのアピール 苦戦

 参院選の静岡選挙区は自民党と民進党が二議席を分け合う結果となった。十八日間の選挙戦を取材記者たちが振り返った。

 本田英寛記者(選挙統括) 十八歳選挙が始まった。陣営の若者対策や若者が抱いた選挙への印象は。

 河野貴子記者(自民党陣営担当) 岩井茂樹さんの陣営スタッフは「ツイッターのフォロワー、フェイスブックの友達申請も増えなかった。手応えは残念ながらない」と若者対策の難しさをこぼしていた。

 神谷円香記者(民進党陣営担当) 平山佐知子さん陣営は「五十、六十代の人気は強かった。キャスターとしての平山を知らない若い世代にはアピールができていないようだった」と、若年層への浸透が不十分だったと認めていた。

 松野穂波記者(共産党陣営担当) 鈴木千佳さんは党本部を離れた施策を打ち出せなかった。ただ、ツイッターを毎日こまめに更新し、発信していた。選挙メシとして海鮮丼など各地の特色ある食事が写真付きで載っていて楽しめたし、フォロワーのコメントにも丁寧に返信していた。

 山田晃史記者(三島通信部) 期日前投票所で投票した日大国際関係学部の学生や三島市の高校生のほとんどは、候補者や政党情報をインターネットで調べたと言っていた。訴えを伝えるにはネットは必須だと感じた。

 石川由佳理記者(新聞カフェ担当) 中学や高校で選挙制度について学ぶ授業はあったが、「テスト対策で単語や仕組みを覚えただけ」と、大学生たちは口にしていた。実際の選挙で、有権者としてどう選択すればいいのかというところまで、教育することが必要だと感じた。

 松野 公示前の公開討論会に来ていた男子高校生(17)が「学校の授業は上辺をなぞるだけで具体的な政策を教えてくれない」と嘆いていた。高校生の選挙権は当たり前になるのだから、学校ももう少し突っ込んだ内容まで教えるべきだと思う。

◆改憲批判票 民進取り込みも

 本田 静岡は不発に終わった野党共闘だが、各陣営は実際どう感じていたのか。

 河野 公明党県本部代表の大口善徳衆院議員が岩井さんの出陣式で「自公対民共だ。共産党は自衛隊違憲、日米安保解消。民進党はどう考えているのか。基本的な政策を横に置いて、選挙で有利だからと手を結んだ」と、静岡では野党は共闘しなかったのに痛烈に批判していた。

 神谷 民進党としては知名度もある女性候補者を選び、共産党にアレルギーがある人が離れないよう守りに入っていた感じはある。平山さんの演説は憲法改正はほとんど触れていなかったが、終盤に「三分の二を改憲勢力に取らせてはならない」と言及し、与党に不満がある人の取り込みも図れたのではないか。

 松野 鈴木さんは「野党で競い合って自民を落とす」と言っていたが、民進と一緒に遊説することはなく、共闘は感じられなかった。応援弁士は共産の国会議員ばかりだった。

主な政党の公約

新聞購読のご案内