静岡

自民候補推薦 JAの姿勢に変化

2016年7月8日

◆TPP、農協改革 一部が反発

記者会見で岩井茂樹さんの推薦理由を説明する渡辺芳文専務理事(右)=静岡市駿河区で

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 参院選で強力な集票力を持つJAの動向が注目されている。安倍政権が進める環太平洋連携協定(TPP)や農協改革に組織内に反発があり、自民党寄りだった従来の姿勢に変化が出ている。

 県内JAによる政治団体「県農政対策協議会(県農対協)」は自民党現職の岩井茂樹さん(48)の推薦を決めたが、協議会を構成する十七JAのうち、一部のJAが岩井さんを推薦しなかった。

 JA静岡中央会の渡辺芳文専務理事は記者会見で「県東部・中部・西部の三地区の農対協が推薦し、県組織として推薦した」とした上で「それぞれの農協が推薦できなかった事実はあった」と認めた。「JAはTPP反対の旗を降ろしたわけではない」とも主張し、「現場の声を届けてくれる人が必要」と説明した。

 岩井さんの推薦を見送った県西部のJAの役員は「政府イコール自民党。農協改革やTPPはとても容認できない」と話す。安倍政権が進める全国農業協同組合中央会(JA全中)の一般社団法人化と今年二月に協定文に署名したTPP交渉の妥結への不満は強く、参院選に入ってからも異論は出ていないという。

 さらに、米国の次期大統領候補がTPPに難色を示していることから、この役員は「批准されるとしても農業分野で譲歩を迫られかねない」と危機感を募らせる。

 「自民が政権与党であることは大きい。話を聞いてくれるし、要請も受け取ってくれる」。こう話す中央会幹部の胸中も複雑だ。「自民推薦に反対しているJAはあるが、仕方ないという思いをみんな持っているのではないか」と本音を口にした。

(参院選取材班)

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