静岡

<18才の夏+新聞カフェ> 選挙事務所 何するところ?

2016年7月4日

◆女子大生が訪問、疑問ぶつける

 参院選の終盤が近づく中、浜松市中区の静岡文化芸術大と中日新聞東海本社の「新聞カフェ」は静岡市に出張し、候補者の選挙事務所を訪問した。そもそも事務所って何をするところなんだろう。疑問を抱えた十九歳の女子大生二人が、選挙運動の拠点を巡った。

 JR浜松駅を出発した新幹線の車中で、永島望美さんが「演説日程とかを決めてるのかなあ」と話し始める。隣に座る間渕玲華さんは「スタッフは奥さんが務めてるのかな」「あーそういうイメージある」。二人にとって選挙事務所はまだ謎の存在だ。

 ある陣営の事務所に足を踏み入れると、壁一面に張られた必勝と大書されたポスターが目に飛び込んできた。壁だけではスペースが足りず、天井にもびっしり。反対側の壁には推薦状がところ狭しと並ぶ。

 ポスターの送り主には、地元の地方議員はもちろん、有名な党幹部の名前も並ぶ。「旧態依然とした感じですけど、張るのが習わしなんです」と事務局の男性(60)は語った。必勝ポスターは七、八十枚あり、まだ張り切れていないとのこと。話を聞いている間にも、新たな「必勝」が持ち込まれる。二人は圧倒されている様子だ。

 「ここは何をするところですか」。永島さんが率直な質問をぶつける。「例えば…」と男性が例に挙げたのが、選挙期間中に配るビラに証紙を貼る作業。男性が、十万枚以上の証紙を事務所内で貼ったことを紹介すると、「えーそんなに?」と二人は声をそろえた。

 少しでも多くの有権者に見てもらえるように街頭演説や集会の日程を綿密に計算して組むこと、ウグイス嬢は三人一組で一日を担当することも教えてもらった。「十八日間で県内全域を回るのは難しい。公示前にどれだけたくさんの人に知ってもらうかが鍵」と聞き、二人は納得した表情でうなずいた。

 少し離れた別の陣営の事務所。必勝ポスターはなく、数人の男女が備え付けられた電話に向かって、投票を依頼していた。選挙を手伝う男性(24)は「依頼のはずが生活相談になるときもあるんですよ」と笑う。

 仕切りを隔てた隣には、机が正方形に並べられている。「ザ・事務所って感じ」と間渕さん。「電話作戦はいいかもしれないけど、若い人は電話帳に登録してないし、若者には届かないんじゃない」と疑問を投げかけた。

 静岡市内を歩く途中、永島さんは「事務所の人は親しみを前面に出してくれた。お客さんとしてもてなされてる感があったよね」と語る。間渕さんもうなずいた。「もし当選したら、私たちはもう客じゃなくなる。そのときはどんな対応になるんだろう。扱いが雑になるのかな」

(石川由佳理)

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