静岡

主要候補者の一日(中)

2016年7月2日

鈴木 千佳さん 共新

◆母親奮闘 誰より身近に

支援者と笑顔で握手する鈴木千佳さん(左)=静岡市駿河区曲金で

写真

 六月下旬の週末の朝。静岡市内の農産物直売所前で演説を終えた共産新人・鈴木千佳さん(45)に、野菜や卵を詰めたレジ袋を提げた女性が駆け寄ってきた。「ちかちゃん、頑張ってよ」

 名字ではなく、「ちかちゃん」。低めのヒールの靴で県内を駆け回り、「ポスターよりきれいって褒められた」とはにかむ姿には、親しみを込めた呼び名がよく似合う。

 夫と小学二年の長女(7つ)の三人暮らし。静岡選挙区の候補者で唯一の「母親」だ。子育てをしながら国政を目指すことに不安がなかったわけではないが、「育児の現場の声を届けたい」と出馬した。

 選挙期間中の生活は多忙を極める。長女の登校前に家を離れ、午前八時から分刻みで遊説。午後十時を回ってから帰宅することも多く、得意の手料理も振る舞えない。「寂しい思いをさせているかな」と家族を気遣う。

 それでも「負けられない」のは、待機児童の解消や労働環境の改善、何より安保法制廃止を願うからだ。両親や夫、母親仲間の助けも借り、心身を奮い立たせてマイクを握る。

 「七歳の娘に伸び伸び育ってほしい。幸せになってほしい。子どもの未来を奪うのが、戦争です」

 この日の遊説でも、「戦争法廃止」を訴え続けた。車の窓を開けて手を振ってくれる男性や、繁華街のスクランブル交差点で足を止めてくれる母親。「思いが伝わっている」と感じる瞬間は、日に日に増えている。

 午後七時半。最後の演説に臨む鈴木さんにまた一人、女性が声をかけた。「ちかちゃん。何か手伝える?」

 子育て真っ最中の四十五歳。「誰より身近な候補でありたい」との思いは、実を結びつつある。

(松野穂波)

◇静岡選挙区立候補者(改選数2)=届け出順

江頭 俊満 53 幸福実現党員     諸新

平山佐知子 45 (元)キャスター   民新=社

鈴木 千佳 45 党県常任委員     共新

岩井 茂樹 48 (元)経済産業政務官 自現<1>=公

大嶽創太郎 33 ジャーナリスト    無新

主な政党の公約

新聞購読のご案内