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存続向け個体登録へ 県天然記念物、高齢化進む 

県天然記念物の登録個体で木曽馬保存会が申請する予定の木曽馬=8月、木曽町開田高原で

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 木曽馬と川上犬の保存会が、県天然記念物に指定される個体の登録を本年度内に申請する方向で準備している。前回登録されたのは木曽馬が十三年前、川上犬は九年前。登録個体の高齢化が進んで存続が危うくなる前に申請し、信州が誇る文化財を次世代につないでいく。

 木曽馬は、「道産子」の愛称で知られる北海道和種など日本馬事協会が定める在来馬八種の一つ。一九八三年に県天然記念物に指定された。登録個体は十八〜三十六歳の十二頭で、平均年齢は二四・二五歳だ。

 木曽馬保存会によると、平均寿命は二十〜三十年。保存会は年内にも、木曽郡にいる四十五頭前後の木曽馬を調べ、体格などの条件が合致する五歳以上の馬を全て申請する考え。

 川上犬は川上村を原産とする和犬。木曽馬と同じ八三年に県天然記念物に指定された。登録個体は十〜十七歳の十八頭で、平均年齢は一二・六歳。信州川上犬保存会事務局の吉沢一平さん(34)は「川上犬の寿命は長くても十五、十六年」と指摘。高齢化が進んでいることから、来年三月までに雄二頭と雌一頭を申請する予定。

 川上村教委によると、川上犬の血統を示す犬籍簿は保存会が管理していたが、会長だった藤原忠彦村長が飼育する雌「初風」が生まれた年に出産し、別の年には一年間に四回出産したとする記録が二〇一〇年に発覚。犬の生態から不自然な内容で管理がずさんとして、登録個体の申請を一時凍結。一五年から村教委が犬籍簿を管理するようになった。

信州川上犬保存会が申請する予定の川上犬=9月、川上村で

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 吉沢さんは「申請する三頭は全て登録個体の血を引き継ぎ、自信を持って推薦できる」と胸を張り「村内の川上犬愛を広め、振興を図りたい」と話した。

 県天然記念物のうち、飼育される地域を定めた動物は木曽郡の木曽馬と川上村の川上犬だけ。県教委の担当者は「登録個体が全て寿命を迎え、申請の実績が長期間なければ、県天然記念物の指定が解除される可能性もある」と危惧し、申請の動きを歓迎する。

 木曽馬を観光に生かす取り組みを二〇一六年から進める木曽町開田支所の担当者は「県天然記念物の指定を継続させ、地域の観光資源としてさらにアピールしていきたい」と話している。

 (高橋信)

 

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