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「自慢の父、誇らしい」 松本の堀内さんイグ・ノーベル賞

「イグ・ノーベル賞」の授賞式に出席した堀内さん=米マサチューセッツ州(AP・共同)

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 駒ケ根市にある昭和伊南総合病院の堀内朗内科診療部長兼消化器病センター長(松本市)がイグ・ノーベル賞を受賞したことを受け、家族や同級生らも快挙を喜んだ。

 妻の香子さん(57)と次男の健太郎さん(24)は十四日朝、自宅で授賞式のニュースを一緒に見た。父は緊張した様子だったが、素直にうれしく、二人で「すごいね」と盛り上がった。

 健太郎さんは授賞式後に堀内さんと電話で話し「取材が多くてびっくり。今までこんなことなかった」と驚いていた。「疲れてるだろうから早めに休んで」と声を掛けた。

 健太郎さんにとって堀内さんは自慢の父。小中学生の頃、父の勤める昭和伊南総合病院に行くと、同僚の看護師や医師から「お父さんすごい頑張っているよ」と褒められた。病院近くのコンビニで「お父さんには助けてもらいました」と感謝されたこともあった。

 堀内さんは日頃から「人の役に立つ仕事がしたい」と語っているという。大腸内視鏡検査を受ける患者の負担を軽減しようと試み、受賞対象となった研究も「がんの早期発見のため簡単にできる方法を探したいという思いから。イグ・ノーベル賞は気さくな人柄の父にぴったり。誇らしく感じる」と笑顔を見せた。

 香子さんは「研究に集中できるよう環境を整え、家族で応援したい」と語った。

 郷里の飯島町では十年前から、堀内さんの提案で毎夏の成人式に合わせたピロリ菌検査を実施。病院側の全面協力で毎年百人前後の新成人が受検している。中村杏子健康福祉課長は「がん予防や早期発見、治療の重要性を若者が実感できる貴重な機会」と話す。

 堀内さんと同学年だった同町の団体職員、伊藤淳さん(57)は「ごく普通の子どもという印象が強かったけれど、中学三年に進級する前後から急に成績が伸び、数学を教わった記憶がある」と当時を懐かしんだ。

 町内で歯科医院を営む同学年の平沢浩さん(58)は年一回の人間ドックで堀内さんと顔なじみの仲。胆のうに病気の疑いが生じ、その後の精密検査で異常なしと診断された経験を振り返り「『問題ないよ』と教えてくれた瞬間の笑顔が印象に残っている」と話した。

 昭和伊南病院を運営する伊南行政組合長の杉本幸治・駒ケ根市長は「苦痛を伴わない検査の追究を通じ、患者の立場に立った医療を目指す姿勢が評価された」と喜んだ。二〇〇八年の消化器病センター開設以来、全国的な注目を集めた予約不要の内視鏡検査を「今や地元の患者にとっては当たり前のこと」と明かし「地域医療の先駆的な試みや地道な実践が世界に認められたことは地元の誇り」と述べた。

 (長谷部正、松本貴明)

 

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