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文化財18件に被害 台風21号

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 台風21号の影響で、県内の国指定文化財十件と県指定文化財八件が被害を受けたことが七日、県教委への取材で分かった。担当者は「件数の多さに加え、県内全域で被害が出るのは珍しい」と話した。県宝の小野神社(塩尻市)の本殿が大破したが、他には大きな被害が見られなかったという。

 国の重要文化財(重文)に指定されている旧制松本高校(松本市)では、耐震工事用の足場が倒れて講堂の軒に飾られた意匠が落下した。近くのヒマラヤスギも折れて本館の屋根瓦の一部が破損したほか、電柱に当たって本館への電力供給がストップした。市は五日から図書館などが入る本館を休館した。再開のめどは立っていないという。

 他の国の重文では、旧小笠原家書院(飯田市)で廊下の連子窓の障子が壊れ、片倉館(諏訪市)も屋根の一部の鉄板が外れた。

 県指定の天然記念物では、高遠のコヒガンザクラ樹林(伊那市)の一本が強風で倒れた。仁科神明宮社叢(しゃそう)(大町市)でも倒木があった。

 県教委は今後、文化庁や県文化財審議会と協力し、対応を考える。本殿が大破した小野神社について、担当者は「審議会に報告はする。現段階では県宝指定解除の判断はできない」と話した。

    ◇   ◇

 県危機管理部は七日午後三時現在の被害状況をまとめ、発表した。松本市で新たにトタン屋根の一部が壊れるなど民家三棟の被害が確認され、住宅被害は半壊が一棟、一部損壊が二十九棟となった。避難所は六日までに全て閉鎖された。大鹿村和合地区の六世帯で断水が続いている。

 中部電力長野支店によると、七日午後六時現在、木曽町三岳の約三十世帯で停電している。

 (渡辺陽太郎、川添智史)

◆第一鳥居の解体決まる 県護国神社

建て替えに先行して解体することが決まった県護国神社の第一鳥居=松本市美須々で

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 台風21号の影響で、脇鳥居が倒壊した県護国神社(松本市美須々)は、倒壊を免れた第一鳥居を解体すると決めた。安全の確保が理由。

 同神社には、脇参道の脇鳥居と、表参道の入り口の第一鳥居、表参道の社殿付近の第二鳥居の計三基があり、昨年十月の台風21号で第二鳥居が倒れたことから、神社は三基全てを建て替える計画を進めていた。

 第二鳥居は来年四月の完成を目指す一方、第一、脇鳥居の建て替え時期は未定だったが、四日の脇鳥居の倒壊を受け、安全確保のため第一鳥居も解体することにした。

 三基とも一九四二(昭和十七)年の建立で、タイワンヒノキを使用。高さは、第一鳥居が九メートル、第二鳥居が七メートル、脇鳥居が六メートル。建て替えでは、第二鳥居を新調し、第一鳥居は柱部分のみ取り換え、脇鳥居は専門家の調査で新調か一部取り換えかを決める。

 いずれも国産ヒノキより丈夫とされるカナダヒノキを用い、事業費は計約七千万円を見込む。

 奥谷一文宮司は「けが人がいなかったのが不幸中の幸い。二年連続の倒壊は建て替えの催促だと思う」と話した。同神社は寄付を募っている。

 (問)同神社=0263(36)1377

 (川添智史)

 

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