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ロケ地の飯山市などに京都の業者が寄付 一茶の映画、製作会社破産

足立市長(左)に寄付の経緯などを話す沖潮社長(右から3人目)=飯山市役所で

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 信濃町出身の俳人小林一茶(一七六三〜一八二七年)の後半生を描いた映画「一茶」が製作会社の破産により公開できなくなっている問題で、京都市左京区の建物解体業「沖潮(おきしお)開発」が、ロケ地となった飯山市の関係者への未払い金に充ててもらおうと、市などに計約二千万円を寄付した。製作会社の負債が減り、後継組織が見つかりやすくなった。

 「一茶」は藤沢周平さんの小説が原作で、俳優リリー・フランキーさんが主演し、女優佐々木希さんらが共演した。二〇一六年九月から一カ月間、飯山市の廃校や農道、棚田などで撮影が行われ、一七年十月に公開される予定だった。製作会社が同じ頃に破産手続きに入ったため、暗礁に乗り上げた。

 飯山市の一般社団法人「信州いいやま観光局」がスタッフの宿泊代や弁当代などを立て替えたほか、地元の工事会社などが撮影用のセットや電気設備の設置を担当。それぞれ代金を回収できない状態が続いていた。

 沖潮開発は昨年十二月、テレビ番組で苦境を知り、今月初旬に寄付した。二十七日には、沖潮吉績(よしのり)社長(53)ら三人が飯山市役所を訪れ、足立正則市長から感謝状を受け取った。

 沖潮社長は「三年前に脳出血に襲われて生死の境をさまよったが、復帰後に始めた宿泊事業が軌道に乗った。一度失った命で得た収益で、困っている人を助けたかった」と語った。

 市は寄付金を未払い分に充て、残った約三十万円を文化振興に役立てる方針。

 映画は撮影を終え、最後の編集作業を残すだけとなっているが、製作会社の負債を巡る訴訟が続いており、公開のめどは立っていない。

 (我那覇圭)

 

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