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小泉八雲の生涯を紹介 ひ孫の凡さん、伊那で講演

小泉八雲について語るひ孫の小泉凡さん=伊那市で

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 「怪談」などで知られる明治期の作家小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に関する講演会「小泉八雲とアメリカ−ハーンが遺(のこ)した日米の絆」が十二日、伊那市の伊那図書館で開かれた。八雲のひ孫で、小泉八雲記念館(松江市)館長の小泉凡(ぼん)さん(57)が講師を務め、約六十人が訪れた。

 上伊那の読書会サークル「いななき学舎」が主催。同団体は先月、文学旅行で同館を訪れた際に、小泉館長が山梨県の大学を訪問する予定があると知り、伊那での講演を依頼した。

 講演で小泉館長は、英仏で教育を受け、米国で記者になり、三十九歳で来日して国籍取得した八雲の生涯を紹介。日本研究に力を注いだ八雲が没後、日米関係にどのような影響を与えたかをテーマに絞って解説した。

 戦後、連合国軍総司令部(GHQ)マッカーサー最高司令官の側近を務めたボナー・フェラーズは、八雲作品の愛読者だったことに触れ「彼は八雲を通じて、日本人の精神性の根幹に祖先信仰があると理解していた。それが現在の象徴天皇制にも影響を与えたと考えられる」と指摘した。

 フェラーズは小泉家とも親交が深かったといい、小泉館長は「私の『凡』という名は彼の『ボナー』から来ています」と明かすと驚きの声が上がった。

 また、八雲の「生まれ変わり」を描いた作品が契機となり、米バージニア大に「前世の記憶」の研究機関が設立されて今も継続していることや、八雲が過ごした松江市と米ニューオーリンズ市の間で交流が盛んであることも紹介された。

 小泉館長は「八雲は怪談のような不思議な物語の中にこそ真理があると考えていた。来年は八雲が米国に渡って百五十年を迎えるので、日米間に新たな交流が生まれるような催しを企画したい」と語った。

 (岩田忠士)

 

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