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県教委、自己分析シート作成 教職員わいせつ防止策

 県教委は、昨年度に教職員のわいせつ事案による懲戒処分が七件多発した対策として、子どもに対する性犯罪を起こしやすい心理を判定する自己分析チェックシートを教職員向けに作った。職員が自分で精神的な問題に気付き、自主的に専門の医療機関などに相談するよう促す。

 昨年度は未成年に対するわいせつ行為や盗撮などの事件が相次ぎ、県教委は事案を分析。盗撮を繰り返した例などは依存症などの病的な傾向がみられたことから、精神医療からの対策としてチェックシートの準備と相談窓口の確保を進めてきた。

 性犯罪加害者の治療に取り組むNPO法人性障害専門医療センター(東京)にシートの制作と相談窓口を依頼。精神科医の福井裕輝センター代表理事が性犯罪の傾向を調べるために国際的に使われる質問文を簡略化し、六問とした。

 「子どもに対する性的な想像や考えを持っていても、それは子どもを傷つけていないからそんなに悪くない」といった質問への回答から、犯罪にエスカレートしかねない子どもへのゆがんだ性的認識があるか判定する。

 福井氏によると、性犯罪の加害者には性的な認識にゆがみがある場合が多いという。痴漢犯罪で「触られている人も嫌がっていない」と思い込んでいる例などが典型で、子どもへのわいせつ行為も、加害者が悪いことをしていると気付いていないケースがある。

 県は年内に県内の全公立学校で、講師や事務職員を含む教職員約一万八千人にチェックリストに回答させる。性的嗜好(しこう)の問題に関わることから、県教委で結果を把握せず、教職員が自分で性障害専門医療センターなどに電話するよう、連絡先を併記した。センターでは精神科医や臨床心理士が相談に乗る。

 七日に県庁で会見した福井氏は「教職員によるわいせつ事案で一番の問題となる子どもの被害を防ぎたい」と説明した。

 県教委は、別に臨床心理学の専門家にもチェックシートの作成を依頼しており、来年三月に完成予定。二つのシートでわいせつ事案の根絶を図る。

 (今井智文)

 

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