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「氷壁」題材、登山家・石岡さんの業績紹介 松本で企画展

ナイロン製のひもが切れる様子を再現する装置などが並ぶ会場=松本市の上高地インフォメーションセンターで

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 井上靖の小説「氷壁」の題材になったナイロン製ザイル切断による山岳事故を巡り、原因解明に半生をささげた登山家・石岡繁雄さん(一九一八〜二〇〇六年)の業績を紹介する企画展「『氷壁』を越えて −石岡の安全学から山岳遭難防止へ−」が、松本市安曇の上高地インフォメーションセンターで開かれている。九月三日まで。入場無料。

 事故は一九五五年一月、北アルプス・前穂高岳で起きた。石岡さんの弟が岩壁を登はん中、ザイルが切れて転落死した。

 ザイルの製造元は再現実験などで安全性を強調したが、ザイルの強度を疑問視した石岡さんは、独自の再現実験で、岩の角に押しつけられると簡単に切れることを証明した。

 企画展は、石岡さんの生誕百周年を記念し、自然公園財団上高地支部が開いた。石岡さんの遺族らが協力し、事故や石岡さんの再現実験を報じた新聞記事や、写真など約二百三十点を展示している。

 石岡さんがまとめた事故の資料や、事故で切れたザイルの一部、重りを付けたナイロン製のひもが岩にみたてた金属の角に当たり、切れる様子を確認できる実験装置もある。

 上高地散策の帰りに訪れた宮崎市の会社員坂井保昭さん(53)は「石岡さんの執念に感動した。登山者は装備を信じて使うしかない。同じような事が起こらないでほしい」と話した。

 (川添智史)

 

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