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高山植物の盗掘跡確認 北ア・燕岳の北側登山道

昨年8月に確認された高山植物の盗掘跡。中央に2つの穴が見える=北ア・燕岳の北に伸びる登山道脇で(安曇野市豊科郷土博物館提供)

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 北アルプス・燕岳(二、七六二メートル)の登山道沿いで昨夏、高山植物の人為的な盗掘跡が確認された。安曇野市豊科郷土博物館で四日から始まるレッドデータ展で報告される。標高二、〇〇〇メートルを超す高山の厳しい環境下で生育する植物は、盗掘や野生動物の食害などからの回復が非常に困難とされるだけに、同展では高山植生保護の重要性を訴えている。

 高山植物の盗掘を確認したのは、同博物館の職員。植生調査のため、昨年八月初旬に燕岳に登り、山頂から北へ縦走した際、登山道脇で盗掘の跡を見つけた。

 職員によると、盗掘現場は燕岳の頂上から北に三十分ほど歩いた地点。登山道脇で、周囲にキク科のカンチコウゾリナやミヤマコゴメグサなどが咲いていたが、どんな植物が盗掘されたのかは分からなかった。

 盗掘の範囲は約二メートル四方。二カ所にスコップで掘ったような穴(長径五十センチ前後、深さ約二十センチ)が残されていた。最近、北アの尾根筋で確認されたイノシシによる掘り返し跡とは明らかに違っていたという。

 高山植物の盗掘は自然公園法や森林法などに違反する犯罪。職員は「(盗掘者には)どれだけ希少な植物なのかを学んでほしい。掘り跡が、雨に流されて裸地化していく危険もある」と警告する。

 県環境保全研究所(長野市)が二〇一四年に行った県版レッドリスト改訂では、三百八種、九百二十一件の現地調査票を集計している。絶滅の恐れがある植物が絶滅してしまう危険性の主要因のうち10%が盗掘、9%が踏み付けとしており、盗掘がもたらす結果の重大性を指摘している。

 (野口宏)

 

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