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どこ切ってもドアラ 伝統の技を若者の口に

どこ切ってもドアラ…伝統の技を若者の口に

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 どこを切っても同じ絵柄が飛び出す「組みあめ」。名古屋市西区の日野菊商店三代目の渡辺浩行さん(35)、秀三さん(32)兄弟は、担い手が減りつつある組みあめ作りの職人だ。中日ドラゴンズのキャラクター「ドアラ」など若者に人気の出そうなあめ作りにも取り組み、「伝統の技を広めたい」と意気込む。

 ドアラの組みあめは、目や耳、帽子など50にも及ぶパーツで構成されており、職人の技が試される難度の高い作業が続く。作業台には、実寸大の設計図が張り出されている。

 あめ作りは時間との闘い。水あめと砂糖を釜で煮て作るあめが冷え固まるまでの40分間で仕上げなくてはならない。計量などは職人の勘だけが頼りだ。

 練って色を付けたあめを棒状のパーツにし、設計図に従って直径20センチほどの円筒形に組み上げる。2人が司令塔となり、4人のスタッフに「もう少し狭く」「これで目を作って」などと指示を出していく。

 キャラクターは、目の大きさや耳の位置が少し違うだけで別物になってしまうため、繊細な調整が必要だ。司令塔が2人いることで注意が隅々まで行き届くという。「兄弟だからあうんの呼吸でわかり合え、作業がスムーズに進む」と浩行さんは話す。

 その日の温度と湿度で、あめのやわらかさや縮みが変わるため、機械化は難しく、全てが手作業だ。直径1センチまで手で細長く引き伸ばして切ると、断面に愛嬌(あいきょう)たっぷりのドアラが顔を出した。

 あめ作り一筋の日野菊商店は1942年創業だが、組みあめに挑戦したのは9年前。市内の組みあめ工房を見学した浩行さんが、その繊細な作業に感銘を受け、製造に乗り出した。その後、弟の秀三さんとの二人三脚になった。

 今年に入り、これまでより小さい直径1センチのあめを作り始めた。作業は細かくなるが、ころりとしたかわいらしい見た目が女性客の心をつかむと考えたからだ。2人は「若い職人が減っており、作り手が増えていかないと消えてしまう技術。新たな商品で興味を持つ人を増やしたい」と意気込む。

 ドアラの組みあめは、インターネットサイト「中日新聞ドラゴンズショップ」で購入できる。22日からは名古屋市東区のナゴヤドームでも販売する。1パック800円。問い合わせは中日新聞ドラゴンズショップ=052(221)1475=へ。 (中村玲菜)

【映像】名古屋市西区の日野菊商店で(田中康介撮影)

 

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