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「90歳」まだまだ現役 伊勢茶PR「茶柱タツ」

茶柱タツを使った伊勢茶のPRポスターを手にする黒田さん=四日市市水沢町の三重茶農協で

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 全農県本部北勢茶センター(鈴鹿市)など県内の三茶市場で構成する「伊勢茶推進協議会」のPRキャラクター「茶柱タツ」が今年、「九十歳」を迎えた。ご当地キャラクター業界では珍しい「高齢女性」としてデビューし、伊勢茶の周知に努めて二十年余り。活躍は衰えを知らず、見た目はむしろ若返っているとの指摘もある。十七日は敬老の日。

 伊勢茶は県内産の緑茶で、生産量は県別で全国三位を誇る。そんな伊勢茶の広告塔として茶柱タツは一九九六年に世に出た。当時から関わる三重茶農協(四日市市)の商品管理部長、黒田幸生さん(59)らによると、県外のデザイナーに人型以外も含めたキャラクターのデザインを十種類ほど提案してもらい、「お茶のイメージに合う」として「おばあちゃん」案を選択。名前は公募し、一万通の中から福島県いわき市の男性が考案した、縁起の良い「茶柱タツ」を採用した。

 団子にした髪形に着物姿という伝統的な日本の高齢女性像。くりっとした目で笑みを絶やさない。これまで、伊勢茶のPR冊子のほか、啓発グッズのシールやクリアファイル、油取り紙などで多彩に活躍。鈴鹿市で二〇一六年に開かれた全国茶品評会に合わせて着ぐるみもできた。黒田さんは「年数を重ねてじわじわと県民に浸透してきた。着ぐるみを見た子どもが『タツさんや』と反応してくれる」と喜ぶ。

茶柱タツのPRグッズの一部

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 生年月日は一九二八(昭和三)年五月二日と公表してきた。誕生日は茶摘み最盛期の八十八夜にちなむが、生まれ年は「絵柄の雰囲気で決まった」(黒田さん)。このため、六十代後半で世に出て、今や九十歳に。ただ、版権を持つ協議会がグッズ開発などに合わせてイラストを別のデザイン業者に発注してきたこともあり、黒田さんは「キャラクターの見た目が若返ってきた。昭和三年生まれは今後、伏せ気味にしては、という意見も内部である」と苦笑する。

 日本人女性の平均寿命、八七・二六歳(二〇一七年統計)を超した卒寿のキャラクター。黒田さんは「ご苦労さんとはあえて言いたくない。言葉を掛けるなら『伊勢茶のため、愛されるキャラクターとして頑張って』『これからもよろしく。ともに頑張ろう』かな」とエールを送った。

◆他のご当地キャラの年齢は?

 有名なご当地キャラクターの年齢を公式プロフィルを基に計算すると、二〇一一年三月十二日生まれのくまモン(熊本県)は七歳、〇八年二月十二日生まれのせんとくん(奈良県)は十歳。ただ、いずれもプロフィル上の表記は「生年月日」でなく「誕生日」。デビュー年月日とも読み取れ、年齢確認の根拠にできない可能性がある。

 実際、四日市市のこにゅうどうくんは、一九九七年八月一日の市制百周年に合わせて作られ、この日を「誕生日」としている。計算では現在、二十一歳となるが、プロフィルには「永遠の六歳」と強調している。

 年月の経過でイメージと年齢が乖離(かいり)するのを避けるため、生まれ年を示さないキャラクターも多い。はなてらすちゃん(伊勢市)にいたっては年齢自体を「ひ・み・つ」とする。

 一方、茶柱タツのように「生年月日」を明示するのはオカザえもん(愛知県岡崎市)。一九七二年七月一日生まれで現在、四十六歳。こちらは見た目が年齢不詳なだけに違和感はない。

 (片山健生)

 

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