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「鵜方紅茶」再ブランド化目指す JAなど、復活へ本腰

鵜方紅茶の茶葉を収穫する関係者たち=志摩市内で

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 志摩市阿児町鵜方の特産品として知られた「鵜方紅茶」を復活させようと、JA鳥羽志摩が茶の試験栽培を進めている。今秋には栽培に関心のある生産者でつくる「紅茶栽培研究会」を発足させる予定で、生産量を増やしながら安定供給できることを目指す。

 一九七〇年ごろまで鵜方地区一帯で広く育てられた鵜方紅茶は、全国でも流通していた。今では生産農家が二軒まで減少している。「日本中で愛飲された鵜方紅茶をもう一度、ブランド化しよう」と、昨年、JA鳥羽志摩は県中央農業改良普及センター(松阪市)と協力し、志摩市内の茶工場で紅茶の製造を始めた。

 今年の六月には収穫した紅茶用の品種「はつもみじ」と煎茶の品種「やぶきた」をブレンドし工場で五キロを製造。初めて作った昨年よりも一段と深みがあり、香り高い味わいになった。

 ただ、商品化するには生産量がまだまだ不十分だ。発足予定の研究会の会員たちが今後、増産するほか、茶葉の生産技術や工程を確立させていく。JA鳥羽志摩の担当者は「ホテルや食器メーカーとも連携し、高品質の国産紅茶として売り出し、地域の活性化につなげたい」と意気込む。

試作された茶葉とカップに入れた鵜方紅茶=志摩市内で

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 JAや阿児町史などによると、鵜方紅茶の生産は明治初期に始まり、数十戸の農家が紅茶を生産。一九二〇(大正九)年に、津市で開かれた第四回全国製茶品評会では紅茶部門で一位に輝いた。

 当時、東京・銀座の百貨店にも鵜方紅茶が並び、高級ブランドの一つとして流通していたという。戦後、生産者の高齢化や安価なスリランカ産の紅茶に押され生産量は減少した。

 (山村俊輔)

 

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