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パステルカラー見納め 四日市あすなろう鉄道、2日最終走行

最終運行を迎えるパステルカラーの列車=あすなろう四日市駅で

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 四日市市中心部と南部を結ぶ四日市あすなろう鉄道のパステルカラー最後の車両が九月二日、最終運転を迎える。だいだい色などの一編成三両。うち六十九年間走った中央車両の「122号車」は老朽化で引退するため、通常より線路の幅が狭いナローゲージ(特殊狭軌)の象徴だった「向かい合うと足が触れそうな長いす」の風景もなくなる。車内には中づりにユニークなメッセージが飾られ、外側面には沿線の高校生の描いたイラストがあしらわれており、最終運行の二日まで、乗客や沿線の人々の目を楽しませる。

 122号車は新たに製造、他二両は改造されて、三両は緑と白色の「なろうグリーン」に生まれ変わる。あすなろう鉄道が開業した二〇一五年、全十四両がパステルカラーでだいだい、青、紫色など七種あった。車両を所有する市が同年、外側面のデザインを沿線の高校に依頼。投票で「なろうグリーン」のデザインが選ばれ、車両の更新ごとに統一していった。

最後となる長いす、足が触れそうな光景が象徴的だった=あすなろう四日市駅で

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 車内には三枚の中づりで少し自虐的なメッセージを掲示。「雨に打たれ…雨漏りごめん。夏の暑さに耐え…暑いの勘弁して。」と窓のサッシから漏れる雨や、クーラーがなく扇風機で暑さをしのいだ状況を振り返る。総務企画課の大藪淳課長(43)は「駅の助役が今までご迷惑をおかけしたことを、堅くならずにおわびした」と打ち明ける。

 外側面のイラストは、沿線にある四日市南高と四日市四郷高の美術部や書道部などに鉄道が依頼。生徒が描いた六種の絵を両側面に写した。感謝や別れをテーマに鉄道が絵の具や色鉛筆で鮮やかに描かれている。

 二日は午後一時からあすなろう四日市駅で、セレモニーを開く。改造に携わった社員が車両の歴史や改造について説明。最終列車は午後二時発、内部行き。大藪課長は「昭和から頑張ってきた車両の最後をみんなで見送ってほしい。これからも身近な鉄道を目指していきたい」と話している。

 (高島碧)

 <四日市あすなろう鉄道> あすなろう四日市−内部間の内部線5・7キロと、日永−西日野間の八王子線1・3キロ。全線が四日市市内で9駅。1912(大正元)年、三重軌道として日永−八王子村間で開通し、22年に全線開通した。65(昭和40)年から近鉄が経営。2015年から、近鉄と四日市市が出資する第三セクターが運行し、市が車両や線路を所有する。軌間762ミリは他に三岐鉄道北勢線(三重県)と黒部峡谷鉄道(富山県)。

 

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