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文化財や農業にも爪痕 本殿に倒木直撃津

倒木が屋根に直撃した津市文化財の本殿=津市白山町八対野の八ツ山神社で

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 神社や文化財にも被害が出た。津市白山町八対野の八ツ山神社では、市文化財の本殿に高さ七メートル、直径一メートルほどの倒木が直撃。江戸時代末期の一八一七(文化十四)年に建立された木造の本殿の屋根や石灯籠が壊れた。境内では他に五本以上の倒木があった。

 八ツ山神社では昨年十月にも台風21号の影響で、参道への倒木や拝殿の雨漏りがあり、昨年末に改修したばかりだった。宮司の小林裕八(ひろや)さん(67)は「朝四時ごろ見にきてがっくりした。こんなにひどい被害は初めて」と肩を落とした。

 江戸時代以前から続くとされる松阪市美濃田町の敏太(みぬだ)神社では、高さ三十メートルほどのヒノキの大木が地上から二十メートルほどのところで折れた。幹の一部が落下し、隣にあった木造平屋の本殿が倒壊した。

 二十九日午前四時半ごろ、長さ十メートル以上の幹の下敷きになり、本殿や塀が壊れているのを美濃田自治会長の田中正宏さん(67)が見つけた。雨の中、住民の男性二十人が木の撤去作業に追われた。田中会長は「本殿は地域の守り神。がくぜんとしています」と話していた。

 (熊崎未奈、作山哲平)

◆収穫間際ナシ落下 津の農家落胆

台風の強風で被害にあったナシ=津市香良洲町で

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 農業にも大きな被害をもたらした。津市内の各地では特産のナシの実が落ちる被害が相次いだ。同市香良洲町高砂の農業山下一之さん(65)のナシ畑では約一万個のナシの実が落下し、被害額は百五十万円以上に上るとみられる。

 ナシは今週中に出荷する予定だったといい、山下さんは「ここ四十年で最大の被害。最悪のタイミングで最悪の風が吹いた」と頭を抱えた。

 山下さんによると、香良洲町周辺では通常の台風の風は東西方向に吹くため、山下さんの畑では東西の両端に鉄製の支柱(高さ約三メートル)を備えた防風ネットを設置していた。だが、今回の台風は支柱のない北方向から強い風が吹いたため支柱が傾き、防風ネットが吹き飛ばされて被害が拡大したという。

 近くに住む農業今井快示(よしみ)さん(70)のナシ畑では、全体の二割程度にあたる一万個以上のナシの実が落下した。早朝から家族ら八人ですべて拾い上げ、少しでも傷ついたものは廃棄した。

 被害額は数百万円とみられ、今井さんは「これまであまり経験したことのないような強い風がこの地域を直撃したのだろう」と話した。

 同市久居井戸山町の農業前野秋義さん(85)の農園でも被害が相次ぎ、前野さんは「収穫間際に落ちるのは初めて。今週から収穫を始めようと思っていたのに」と肩を落とした。

 (佐藤裕介、大橋脩人)

 

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