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白山、これぞ下剋上 高校野球三重大会、最終日

◆白山8−2松阪商

 二十五日に四日市市営霞ケ浦球場であった第百回全国高校野球選手権記念三重大会の決勝。松阪商に勝利した白山が六十三校・六十一チームの頂点に立ち、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。一回に敵失などで2点を先制し、五回に6長短打で一挙6得点した。

 松阪商は六回に2点を返したが、12残塁と好機を生かせなかった。夏の甲子園は八月五日に開幕する。

◆一振りに3年分の力 白山・有森選手

5回表白山1死満塁、走者一掃の左越え二塁打を放つ有森選手=霞ケ浦球場で

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 直球を捉えた打球は快音を残し、左翼手の頭を越えていった。「入ってくれ」。かつて、本塁打を期待することなどなかった白山の有森紫苑(しおん)選手(三年)の一打は、本塁打に値する決定打となった。

 白山は一回に敵失絡みで2点を先制。波に乗りかけてはいたものの、守りでは何度も得点圏に走者を置くなど、どちらに流れが傾いてもおかしくなかった。

 前日の準決勝は今大会初の三番に座り、気負いからか、4打数1安打2三振。「きょうも三番。絶対にきのうの悔しさを晴らす」。五回、1死満塁で打席が回り、直球を狙い鋭く振り抜いた打球は、走者を一掃する二塁打となった。

 中学まではバントで出塁する小技の選手。今では考えられないが「打球が外野を越えなかった」と語るように、高校入学当初はパワー不足が課題だった。

 入学後、白山特有の広大なグラウンドで、スローボールを重いバットで遠くまで飛ばす練習を行い、長距離砲としての基礎を確立。冬場は毎日一時間半の筋トレを欠かさなかった。

 「自分たちが三年の年が百回の記念大会。思いが強かった」と臨んだ今大会。自らの成長で初の甲子園をたぐり寄せた「クリーンナップ」は充実感に満ちていた。

 (須江政仁)

◆胸張る準V 松阪商・藤崎投手

力投する松阪商の藤崎投手=霞ケ浦球場で

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 2点を追う三回、二塁打を放った塁上の松阪商・藤崎智也投手(三年)に笑顔はなかった。「まだ追いついたわけではない」。エースで四番。相手に傾きかけていた流れを引き戻そうと必死だった。

 「大野の分も絶対に勝たないと」。試合開始直前、大野凌児主将(同)が体調を崩して無念の交代。いつも後ろを守ってくれた頼れる二塁手を欠いて心細い半面、「自分たちが甲子園に連れていかないと」と気持ちが入った。しかし、なかなか波に乗れず、相手のペースで試合は進んだ。

 カキーン。マウンド上で快音を耳にした瞬間、「越された」と分かった。五回1死満塁、外角低めを狙ったスライダーが、ど真ん中に入り、走者一掃の二塁打を浴びた。次打者にも安打を許し、無念の降板。それでも闘志は衰えなかった。

 「自分が打って取り返さないと」。気負いが焦りとなった。その後三打席は全て凡退。ボール球にも手が出た。試合後「練習不足でした。仲間に申し訳ない」と悔しさをにじませた。

 目標の甲子園に届かなかったが、大会での激戦を振り返り「胸を張れる」。卒業後も野球を続け、プロへの夢を追う。強敵を倒してつかんだ準優勝は「これからの野球人生を支える自信になる」。

 (水谷元海)

 

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