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第二の人生は夫婦でパン屋 菰野の元警官、安田さん

「人との出会いが生きがい」と話す安田龍一さん(右)と妻照子さん=菰野町千草で

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 元警察官の男性が、夫婦二人三脚でパン屋を営んでいる。菰野町千草の安田龍一さん(66)は二〇一二年に県警を定年退職後、「自営業で生きがいを見つけたい」との思いを体現するため、自宅の敷地内でパン屋「やすだ屋」を開いた。パンは妻照子さん(66)が作る。安田さんは袋詰めや接客を担い「客との会話を大切にしている。人との出会いが生きがいになっている」と話す。

 吹き抜けに梁(はり)が施された蔵風の店内。焼きたてのメロンパンやあんパン三十四種が並ぶ。安田さんは子どもに「この前はお父さんと来てたね」、顔見知りの男性には「彼女できたか」と声を掛ける。毎週買いにくる吉沢の伊藤和子さん(78)は「全粒粉の食パンは何も付けなくても香ばしくておいしい」と話す。

 照子さんは天然酵母と国産小麦を使って六日前から生地を仕込み、早朝から形作って焼く。安田さんは午前八時半ごろから店内を掃除して焼き上がったパンを並べる。「口コミで町外からも客が来るようになり、『おいしかったわ』のひと言がうれしい」と話す。

 安田さんは一九七四年に県警に入った。鈴鹿、名張など六署に勤務。地域課でパトロールを担当し、事件や事故があれば駆け付けた。ひき逃げ事件の捜査や暴走族の取り締まり−。「目つきは今よりきつかった」と振り返る。巡査部長として、四日市西署を最後に退職した。「人の良い面も悪い面も見てきた。人の気持ちを察するのは接客にも役立っているかな」

 骨董(こっとう)品集めが好きだったため骨董屋を開くことに決め、自宅の横に四十六平方メートルの木造平屋の建物を造った。店内に骨董屋とパン作りが趣味だった照子さんのパン屋を併設させた。一二年十一月に開店すると、骨董屋よりパン屋が軌道に乗るように。照子さんの手伝いがメインになった。今も骨董屋が併設された風変わりなパン屋となっている。

 店内は七席のテーブルがあり、その場で食べられる。安田さんは「気軽に人が集まって、のんびり過ごせる場所にしたい」と期待する。照子さん一人でパンを作るため、営業は木、土曜日。午前十時〜午後五時半。

 (問)やすだ屋=059(394)7358

 (高島碧)

 

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