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昭和の日常、創作人形で 津のギャラリー「夢うつ丶」人気

念願だった人形館を開館した泰良木さん=津市東丸之内の「昭和人形館 夢うつ丶」で

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 商店街を歩く赤子を背負った父親やちんどん屋−。今にも動きそうな昭和の一場面を人形で表現したギャラリー「昭和人形館 夢うつ丶」=津市東丸之内=が、昨年の開館以降、人気を博している。平成の終わりが近づく今だからこそ、館長の泰良木(やすらぎ)ゆめさん(68)は「強烈で人間味のあふれていた昭和を記録したい」と話す。

 喫茶店でスーツを着た男性から告白され頬を染める和服の女性や、ちゃぶ台を囲み夕飯を楽しむ家族など、昭和では当たり前にあった光景が照明を抑えた会場で臨場感たっぷりに表現されている。

 泰良木さんは二十年前から制作を始め、作り方は全て独学。県内を中心に個展で作品を発表し続け、昨年七月に念願だった人形館を開館した。口コミで話題となり、来場者が増えているという。

 自身の経験や昭和を知るお客さんの話から着想を得て場面を決め、人形を紙粘土で作っていく。何も語らない人形で場面を作るには何よりも目線が重要で、目には石を埋め込む。「奥行きで多彩な表情が作れる」と話す。

 体の上には肌となるちりめん生地を張る。若者に使う生地は真っ白に、老人はくすんだ色に染める。服も体に沿うように柔らかくなった古い生地で作る。

創作人形で表現した昭和の商店街=津市東丸之内の「昭和人形館 夢うつ丶」で

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 昭和にこだわるのは今にはない人間くささにひかれるから。煩わしくもあった人間関係や男尊女卑。良くも悪くも老若男女がはっきりと分かれていた時代に面白さを感じる。

 平成の終わりが近づき、昭和が忘れられることに不安を感じることもあるという泰良木さん。「昭和を知る人には人形の表情や服、しぐさに自分の中の昭和を見つけてもらい、若い人には昭和という特別な時代が確かに存在したことを知ってほしい」と語った。

 (須江政仁)

 

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