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鈴鹿高生が「ネコギギ」繁殖に成功 国天然記念物の淡水魚

育てたネコギギを川に放流する生徒ら=亀山市で

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 国天然記念物で、鈴鹿川水系に生息する淡水魚「ネコギギ」の繁殖に、亀山市と協力していた鈴鹿高校(鈴鹿市庄野町)自然科学部が成功した。昨年捕獲した成魚が産卵し、ふ化した稚魚などを十一月に亀山市内の川に放流した。今後の個体群の保護繁殖に勢いをつけたい考えだ。

 ネコギギは伊勢、三河両湾に注ぐ河川にのみ生息する日本固有の種で、ナマズの仲間でひげが生えているのが特徴。亀山市は二〇〇七年から生態などの調査を続けている。鈴鹿高校では〇四年から調査をしており、〇八年には高密度な生息地を発見したことなどから、亀山市と同校は、昨年六月十五日に飼育協定を締結した。

 ネコギギは隠れ場所となる岩場に生息する。しかし、〇八年九月の集中豪雨で、生息地が土砂に埋まり、約百匹いた個体が三分の一まで減少。再び生息地が台風などによる濁流に押し流されるのを防ぐため、自然科学部の生徒が昨年七月に成魚六匹を保護のため捕獲し学校内で飼育した。

 飼育を始めて産卵後、ふ化したうち十匹が育ち、初めに捕獲した成魚六匹と、稚魚二匹を昨年十一月、文化庁の許可を得て市内の川に放流した。

 繁殖に成功した同部は、一、二年生の四人が中心となり、毎日こまめに水槽内の水を替え、えさやりをしてきた。全滅のリスクを分散させるため、一個体ずつ別々の水槽で飼育するなど細心の注意を払う。部長で二年の湯川和真さん(17)は「個体が大きくなってくれてうれしい。生存率を上げていけたらいい」と話した。

 生息地や個体数の推移を調査し、飼育計画を策定した亀山市まちなみ文化財室の担当者は「ノウハウの少ない中、放流までできたのは大きな成果。ふ化、増殖をこれからも進めたい」としている。

 (鈴木里奈)

昨年11月に放流する前のネコギギの稚魚=亀山市提供

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