トップ > 三重 > 12月8日の記事一覧 > 記事

ここから本文

三重

井村屋が東証・名証一部上場 ネット上でも愛され

東証一部上場を記念した打鐘に臨む浅田会長=いずれも東京都の東京証券取引所で

写真

 あずきバーや肉まん・あんまんで有名な井村屋グループ(津市)は七日、東京証券取引所と名古屋証券取引所でそれぞれ、市場二部から一部に上場した。県内を拠点に百二十年間育んできたブランドをさらに発展させる狙いがあり、浅田剛夫会長は「感無量。県民の皆さんに喜んでいただける会社にしていく」と思いを新たにした。

 東証(東京都中央区)で行われた式典では、浅田会長が東証の村田雅幸執行役員から上場通知書を受け取った。浅田会長を皮切りに大西安樹社長ら役員計五人が順に鐘を打ち、一部上場を祝った。

 東証一部昇格は、投資家への知名度や信頼度の向上につながり、資金調達がしやすくなる。同社は昇格に合わせて新株を発行し、最大二十七億円を調達する。来年度の稼働を目指す津市の本社隣での工場新設に活用し、小豆商品の生産体制を強化する。

 浅田会長は「長寿社会が来ているので、健康志向の商品に小豆を活用していきたい」と話した。東南アジアへの輸出にも力を入れる方針で「海外市場への発展も含め、グループ全体で成長していきたい」と抱負を述べた。

 井村屋グループは一八九六(明治二十九)年、今の松阪市で開業した和菓子屋から始まり、一九四七年に法人化した。肉まん・あんまんは発売から五十年、あずきバーは四十年を超えるロングセラーだ。

 近年では軟らかい白玉が入った和風アイス「やわもちアイス」がヒットし、今年三月までの一年間で売り上げ、利益ともに過去最高を記録。今年四〜九月の中間決算では、あずきバーが中間決算として過去最高の二億三千二百万本を売り上げ、定番商品も人気が高まっている。

 東証一部に昇格するには、株主数や時価総額の基準を超える必要がある。県内では井村屋グループのほかに、百五銀行や三重交通グループホールディングス、ジャパンマテリアルなど八社が上場している。

 (吉川翔大)

◆ツイッターでも祝福続々

 井村屋グループが東証一部に昇格した七日、短文投稿サイト「ツイッター」上でも祝福のコメントが相次いだ。井村屋はツイッターでのユニークで親しみやすい投稿が注目され、県内だけでなくネット上でも愛される企業と言えそうだ。担当者は「一部上場企業になっても『となりの井村屋さん』でありたい」と話す。

 同社は二〇一二年七月にツイッターの公式アカウントを開設。販売促進担当の男性社員が、本名は明かさず「ナカノヒト(中の人)」と名乗って投稿し、十二万人超のフォロワー(読者)がいる。

 人気が急上昇したのは、あずきバーの硬さを逆手に取った一五年の投稿。岐阜県関市の刀鍛冶がハンマーで刀を鍛える写真について、一般の利用者が「伝統的なあずきバーの製法」と冗談でつぶやくと、ナカノヒトも「社外秘が漏れてしまった…」と便乗。意外性が受けたのか三万八千回以上もリツイート(引用)された。予想外に話題を集めたことから関市との交流も始まり、実際に日本刀の形をしたあずきバーも登場した。

 ナカノヒトは「あずきバーの硬さをプラスの特徴として、若年層にも伝えられた」と振り返る。こうしたやりとりでは、顔文字による感情表現も活用し、誤解が生じないように気を付けるという。

 上場日の七日は、同社の商品が登場するゲームソフトの発売を喜ぶつぶやきを連投。「今日大事な日なのに」とツッコミもあったが、そこはご愛嬌(あいきょう)。ナカノヒトは取材に「これからも内容は変わらないです。お客さんを忘れずに、おごらず続けていきたい」と話した。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索