トップ > 三重 > 11月10日の記事一覧 > 記事

ここから本文

三重

尾鷲の定置網漁、東京の会社が参入 県外から初

大漁旗をはためかせる八咫丸=尾鷲市須賀利町で

写真

 東京都内で居酒屋十三店舗を展開する「ゲイト」(東京都墨田区)が、尾鷲市須賀利町で小型定置網漁を始める。同町の高宮神社で九日、安全祈願の行事があり、漁船「八咫(やた)丸」(八トン)がお披露目された。地元では「若い人が来て町が活性化していけばうれしい」(山下良澄区長)と歓迎ムード。十二月中に操業を始める。

 知人から勧められ昨年七月に熊野市二木島町の漁港を見学した五月女圭一社長(45)が、漁業者の高齢化と減少を目の当たりにし「このままでは良質の魚が提供できなくなる」と危機感を抱いたのがきっかけ。自社で漁業に関わろうと二カ月後には同町で廃業を予定していた水産加工場を引き受け、今年二月に三重外湾漁協の仲買の権利を得て、九月に須賀利支店を開設した。

 操業するに当たり志摩市で廃業した船を買い取り、定置網は二木島で使われなくなったものを活用することに。現在、尾鷲市や紀北町の漁師三人が本格的な操業に向け、準備を進めている。

 この日は、地元漁業関係者のほか地域住民も集まり、紅白の餅まきで新たな漁業者の門出を祝った。尾鷲市の藤吉利彦副市長は「東京の会社が柔軟な発想で漁業に取り組むことで新たなうねりが生まれることに期待したい」。三重外湾漁協紀州支所の三鬼晃常務理事は「漁協も須賀利の漁業者も歓迎。企業が漁業に参入するのはこれからの流れになる」と話した。

 五月女社長は「町民が喜ぶ姿を見て新しいことが始まったと胸が熱くなった」として「地域に根ざした漁業をするためにも当面は定置網の安定操業に注力していく」と意欲を語った。

 外湾漁協が県外からの漁業者参入を受け入れるのは初めて。同社は二〇二〇年までに居酒屋十三店舗で提供する食材の八割を三重県産にする計画で、将来的には熊野市か尾鷲市への本社移転を計画している。

 (木村汐里)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索