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特殊詐欺、漫画で防ぐには? 伊勢高漫画部に伊勢署が依頼

内容や役割分担の相談をする漫画部員=伊勢市神田久志本町の伊勢高で

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 伊勢高校(伊勢市)の漫画部が伊勢署の依頼を受け、特殊詐欺への注意を呼び掛ける漫画の制作に取り組んでいる。普段と全く異なる題材や啓発という目的にやや戸惑いながらも、部員たちが挑戦する様子をのぞいてみた。

 文化祭が終わり、ほっと一息ついた九月十七日、漫画部員四人が部室に集まった。特殊詐欺防止漫画に本格的に取り掛かるためだ。「いろんな手口があるけど、どれをテーマにしよう」「ネームと絵の担当を分けようか」。話し合いは時折脱線しながら進んでいき、ニセ電話詐欺や電子マネーカードを使った手口など題材が決まった。「オチをつけてギャグっぽくしたい」と意気込む一年の鈴井麻央さんは早速、紙に線を引き始めた。

 伊勢署は、二年前にも同校漫画部に制作を依頼。還付金詐欺などの手口を紹介する八コマ漫画を描いてもらった。この漫画を印刷したチラシは、年間約二万枚が特殊詐欺防止の啓発チラシとともに配布され、注意喚起に一役買っている。ただ、前回の制作時にはなかった手口も目立つようになっており、新たな漫画で注意を引こうと、再び漫画部に協力を求めた。

 夏休みには部員が同署を訪ね、特殊詐欺の種類や振り込め詐欺の具体的な手口を学んだ。最近はコンビニなどで買える電子マネーカードを使い、お金をだまし取る手口が増えているという。同署管内で発生した詐欺の紹介もあった。メモを取りながら熱心に聞く部員たちに、新村幸治生活安全課長は「より実情に沿った漫画になれば」と期待を寄せる。

 同署によると、今年に入ってから県内で確認された特殊詐欺被害は七月末までに百八件、計一億六千七百万円の被害が出た。前年同期に比べ発生件数は減少しているものの、被害額は増加している。新村課長も「相談件数は増え続けている」と話す。

 好きで描いている漫画が被害防止に役立つことに、二年の鈴木美香さんは「絵をたくさんの人に見てもらえるのはうれしい。けど、少し緊張する」とはにかんだ。顧問の東正豊教諭(40)は「描いた漫画で誰かが救われるかもしれない。自信を持ってやってほしい」と部員たちを励ます。漫画は十月中旬に伊勢署へ渡す予定。

 (青木ひかり)

 

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