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上司休職し事業一任 度会町談合で逮捕の職員

 度会町発注の上水道整備事業を巡る官製談合防止法違反事件で、同法違反の疑いで逮捕された町税務課係長の山口幸宏容疑者(43)は二〇一一年からの五年間、上司の休職も重なり、役場内で事業を実質的に取り仕切っていたことが、町への取材で分かった。長期にわたり事業を一任される中で、業者との関係を深めていった事件の構図が浮かんだ。

 事件の舞台となった工事は、過疎地域に配水する小規模な簡易水道を統合する事業の一部だった。厚生労働省は〇七年、施設の老朽化や維持コストの増大を理由に廃止し、大規模な上水道に一本化するよう自治体に通知。一〇年三月までに計画を作り、一七年までに完了すれば補助金を交付するとした。

 五つの簡易水道を抱えていた町は、「駆け込みで計画を作り、後半は前倒しで工事を急いだ」(町幹部)と明かす。総額二十七億円の公共事業は、町が経験したことのない大型事業。当時、生活環境課係長だった山口容疑者は水道や建設畑を長年歩き、入札や工事業者との関わりがあり、中村順一町長から「覚悟を持ってやってくれよ」と託された。

 係長二年目の一三年一月ごろ、当時の課長が病気療養のため休職した。同年四月に新しい課長が就任するまで、山口容疑者は議会の答弁などの業務も代行しつつ、事業のリーダーとして部下をまとめた。一六年四月に税務課へ異動するまで五年間、入札参加業者の指名案や設計金額の決定などを担当し、業者と関係を築いていった。

 山口容疑者の逮捕容疑は、一四年七月下旬、町が発注した水源地の電気設備工事の指名競争入札で、未公開の設計金額を電気工事会社「イレクト伊勢」の専務らに教えたとされる。

 逮捕後の調べに、「苦情が多い水道トラブルに迅速に対応してもらえる関係を築きたかった」「担当事業を円滑に管理したかった」と話しているという。

 中村町長は「誰にでもできるものではなく、信頼していただけに驚き。業者とは一線を画すようもっと指導すべきだった」と語った。

 (熊崎未奈、青木ひかり)

 

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