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平沢まりこさんとペッカ ピュアな保護犬 ゆっくり心通う

平沢まりこさんの愛犬ペッカは控えめな性格。「少しずつ甘えてくるようになりました」=東京都内で

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★ミックス(メス 2歳半)

 絵本を描くほか、雑誌や広告でも幅広く活躍するイラストレーターの平沢まりこさん。愛犬「ペッカ」は、飼い主の作品のイメージにも似て、優しく素朴な雰囲気だ。

 「走る姿が野性的で、子どもに『キツネ!』なんて言われることもあります。種類は琉球犬とのミックスですが、鹿児島県の与論島出身なので、犬仲間の間では“与論犬”と呼んだりしています」

 与論島には保護犬が多く、島外への譲渡が進められている。ペッカも「保護犬を飼おう」というサイトを持つ東京都内のボランティアが預かり、平沢さんと出会った。

 「昔から犬が好きで、住まいの環境も整ってきたので、そろそろ飼おうかなと。友人が保護された琉球犬を飼っていて、とてもいい子なので、私も保護犬を探しました」

 ペッカは生後四カ月で、オスのきょうだいと一緒に保護されていた。おやつをあげると、オスが素早く食べてしまうのを、ペッカはただ見ているだけ。その控えめな感じが好きになった。名前は、スウェーデンの作家の絵本「セーラーとペッカ」から。

 「ボランティアの方が、トイレなど基本的なしつけをしてくれていて、経験のない私でも安心でした。最初は事故防止のため首輪とハーネス両方で散歩するなどいろいろなアドバイスを受けました」

 ペッカは自然の中で育ったせいか、ドッグランに行くと犬たちと何時間でも遊び回る。だが家の中では、借りてきた猫以上におとなしい。

 「犬はもっと全身で甘えてくるものだと思っていました。懐いてくれないのかな、と悩んでいると、ボランティアの方に励まされました。『保護犬には繊細な性格の犬もいて、人に慣れるまで時間がかかることもある。でも愛情を持って接していれば、いつかきっと通じるから』と」

 半年ほどたったころ、ペッカが平沢さんの横にそっと来て、控えめに目で伝えた。「あのー、お散歩に行きたいんですが…」

 感激した。

 また一年たち、今度はひざにあごをのせてきて、「おやつをちょっとほしいんですが…」。

 「ホントにゆっくりですが、コミュニケーションができてくるのが楽しいです。毎朝散歩に向かうペッカは、新しい一日を始める希望にあふれている。その瞳のなんとピュアなことか。これが犬の魅力なんですね」

 昨年、首都圏在住の「与論犬同窓会」が開かれた。都内の公園に集まった約三十匹は、それぞれに個性的なミックス犬。故郷を思い出したように元気に遊び回った。みんな、幸せそうだった。

 (文・宮晶子、写真・石井裕之)

<ひらさわ・まりこ> 東京生まれ。イラストレーター。雑誌「リンネル」などで活躍。昨年出版した絵本「しろ」(阿部はまじ著・平沢まりこ絵)に登場する犬はペッカがモデル。他に「イタリアでのこと」(集英社)など著書多数。保護犬のためのチャリティーイラスト展にも参加。

 

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