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発声や表現を子どもらに伝授 「伝わる話し方」プロが授業

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 学校で、子ども同士が考えを伝え合ったり、調べたことを大勢の前で発表したりする機会がますます増えている。自分の思いを相手に伝えるには、どんな話し方をすればいいのか。「伝えるプロ」のアナウンサーが、小中学生に声の出し方や表現のノウハウについて授業をしていると聞き、訪ねてみた。

◆体をほぐせば 口もよく動く

 「一番大切なのは、どういう音を使えば言葉が届くのかなということ。まねしてやってみてください」。昨年十二月、横浜市立上郷(かみごう)小学校の六年生たちを前に、フリーアナウンサーの常世(とこよ)晶子さんと茂木(もぎ)亜希子さんがこう呼びかけた。

 常世さんと茂木さんは、二〇一七年五月に「こどもアナウンス発声協会」を設立。共同代表を務める。協会にはアナウンサーやナレーターら全国の約百人が参加し、「子どもたちに正しい発声や伝わる話し方を知ってほしい」と活動している。昨年十一月には「こどもアナウンスブック」(子どもの未来社)を出版した。

 まずは準備運動。「体が固まっていると声が出ませんよ」。手足をブラブラさせたり、体全体を上下に大きく伸び縮みさせたりして軽くジャンプも。次は顔。「あー」「いー」と順に言いながら、大げさなくらい顔の筋肉を動かす。顔がほぐれると表情が生き生きして口も動かしやすくなる。

 大人は子どもたちに「大きな声で」と言いがち。ただ「喉が開いていない状態で大声を出すとガラガラ声になり、喉を痛めることにもなります」と常世さん。腹式呼吸も重要だ。

 遠くまで届く「のびのび声」をイメージしてもらうため、例えたのは「温かいお風呂に入ってリラックスしながら響かせる声」だ。その上で、五十音の発声練習では、一つ一つを頭からしっかり発音し、「声を遠くに飛ばすイメージで」と伝えた。

◆意味をとらえ楽しんで練習

 「声」の準備が整ったら、いよいよ「言葉」の伝え方だ。「リースに ローソク クリスマス」−。短い文だが、ろうそくの光が揺れる暖かな部屋で、プレゼントを楽しみに待つ気持ちを想像しながら読む。茂木さんは児童らに「ただ文字を読むのではなく想像できる人が、一番上手に伝えられるよ」と語りかけた。

 強調したい言葉がある場合、その前に少し間を空けて、その言葉を「ゆっくり、大きく、高い声で」がポイントだ。また発表や文章読みを上達させるには、句読点にかかわらず、意味をとらえて区切る▽不必要に語尾を伸ばさない▽周りの人に聞いてもらってクセなどを指摘してもらう−などを意識すると良いという。

 授業を受けた下斗米(しもとまい)耕陽さんは「自分で文章の意味や、どこを強調したいかを考えて間を取るとよいことが分かった」と納得した様子。加藤愛捺(あいな)さんは「気持ちを込めて、トーンを変えて読むだけで、伝わり方ががらっと変わることが分かった」と話した。

 常世さんは「『声が聞こえない』『よく分からない』などと否定的なことを言われたために、積極的に伝えられなくなる子どももいる。まずは声を出して伝えることを楽しいと感じられればOK。子どもとかかわる大人も一緒に練習しながら声掛けしてあげて」とアドバイスする。

 (小林由比)

 

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