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自然と共生、学ぶ機会に 親子で、街中で、野鳥観察

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 木々の葉が落ちる秋は、野鳥の観察にも適した季節。しかし、郊外の山まで出掛けなくても、自宅近くなどの街中で、シジュウカラやメジロなどに出合えることも。親子でさまざまな身近な鳥を観察してみよう。

 案内してもらったのは、初心者に野鳥観察の楽しさを伝えている日本野鳥の会普及教育グループの堀本理華さん(30)。「近所での観察なら服装も普段通りで大丈夫。双眼鏡や身近な鳥が載っている図鑑があると、すぐに調べられていいですね」と話す。

 向かったのは、東京都品川区の目黒川沿い。周辺には、高層マンションやオフィスビルが立ち並ぶ。しかも、この日は雨が降ったりやんだりで、「鳥は羽がぬれるのを嫌がるので、雨の日はあまり見られないんですが…」と堀本さんは言う。本当に都心の真ん中で鳥を観察できるのか不安になるが、しばらく歩くと「鳴き声が聞こえますね」と堀本さん。耳を澄ますと、「ピーピピピ」とリズミカルな声が聞こえる。「ヒヨドリです」。声のする方を見ると、飛び立っていく姿が見えた。

メジロ(日本野鳥の会提供)

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 街中で鳥を観察しやすいのは、川沿いのほか公園や神社の境内。小さな公園の木に、シジュウカラが止まっているのも見ることができた。

 耳に感覚を集中していると、日頃は全く感じなかった鳥の鳴き声が聞こえてくるから不思議だ。「季節を問わず、街中でも十種類ぐらいは見られるんです」と堀本さんは言う。ハトやスズメ、カラスを見ても野鳥観察という気がしないかもしれないが、街中で見かけるハトには二種類ある。翼に茶色いうろこ模様があればキジバト、胸などに緑や紫の模様があればカワラバト。羽や胸の色や模様でどちらか見分けていくと、なじみ深いハトも楽しく観察できる。このほかメジロやコゲラ、水辺ならカワセミにも街中で出合えることがある。

シジュウカラ(日本野鳥の会提供)

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 堀本さんによると、野鳥観察を楽しめるようになるのはだいたい小学三、四年生ごろからだが、鳥に興味がある子ならもっと小さくても大丈夫。子どもは自分で触れられるものに関心を持ちやすいので、落ちている羽根を拾って観察し、「どんな鳥がいるのかな」と探すのもきっかけになる。散歩中に「あの鳥はいつも見かけるのと違う種類だね」「鳴き声が変わっているね」などと声掛けするのも良い。

 これからの時季、初心者向けの探鳥会も各地で開かれる。こうした会に親子で参加するのもお勧めだという。

 身近に生きる鳥を観察することは、子どもが自然環境に関心を持つ入り口にもなる。「日常生活では、人の目線で物事を考えがち。例えば護岸をすべてコンクリートにしてしまうと巣を作れなくなる鳥がいることなど生態について知ると、視野が広がる」と堀本さん。「大人も子どもも嫌なことがあったり、人間関係で悩んだりした時、心に余裕が生まれますよ」

ヒヨドリ(日本野鳥の会提供)

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     ◇ 

 日本野鳥の会は、身近に観察できる野鳥二十四種類を紹介する「おさんぽ鳥図鑑」(A6判二十二ページ)を無料で配布している。大きさや特徴、生態などを掲載。申し込みは同会のホームページから。「日本野鳥の会 おさんぽ鳥図鑑」で検索。

 (寺本康弘)

 

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