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<スマホと子ども>親の見守り方 一緒にルール決める

愛知県内の中学1年生が使うスマホの画面。ラインメッセージの着信件数は、数時間で1000件を超えた

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 自分専用のスマートフォンをもつ子どもが増え、「子どもの人間関係を把握しにくくなってきた」と不安を感じる保護者は多い。スマホの使用時間やアプリの利用を制限するなどのサービスもあるが、子どもは親の目をかいくぐるもの。識者は「全てを問題視するのでなく、トラブルになり得るものだけ気を付けて」とアドバイスする。

 「中学生になった娘にスマホを買ったが、その日のうちに届いたメッセージが千件以上」。愛知県内の母親(42)は、ため息交じりに話した。

 娘(13)の友達には、小学校卒業と同時にスマホを買ってもらった子が多く、クラスでも半数以上が持っている。仲良しグループの中でも、持っていないのは娘だけになった。「これでは友達とコミュニケーションが取れない」。泣きつかれて、渋々、買い与えた。

 子どもたちがメッセージを送り合うのによく使うのが無料通信アプリ「LINE(ライン)」。グループに登録した何十人もと、同時にメッセージをやりとりできる。しかし、直接面識がない人から「友達申請」をされることもあり、母親はトラブルに巻き込まれないかと不安を感じている。

 京都市内の母親(45)も一年ほど前、下宿して遠方の私立中学に通うことになった息子(14)にスマホを持たせた。「平日の利用時間は三十分以内」とルールを決めた。しかし、親といるときも常にラインのメッセージの着信を気にして、何時間も画面を見続ける姿に不安になった。そこで、ラインのパスワードを開示させ、さらに離れたところにいる親のスマホからでも子どもの使用時間などを制限したり、強制終了させたりできる「Dinner Time Plus(ディナータイムプラス)」というアプリ(一部機種では利用できない)も利用して、息子のスマホ使用を管理できるようにした。

 チェックすると、息子は全国の中学生たちのライングループに入り、見ず知らずの人とも頻繁にやりとりしていた。「中学時代の大切な時間をすべてスマホに使ってしまいそう。大人が中学生に成り済ましていることもあるのに、会ったこともない相手を信用しきっている」と母親は心配だ。

 携帯電話会社もさまざまなサービスを提供している。夜間は使えなくしたり、ラインなどのアプリを使う時間を制限したりするほか、子どもがインストーリしたアプリが分かるなど、さまざまなサービスがある。それでも、親の目をかいくぐってスマホを使い、トラブルに巻き込まれる例は後を絶たない。

 子どもとスマホの問題に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんは「中学生くらいの年代は『仲間が一番大切』と考えがち。常にラインをしていると、一緒にいる感覚が持てて安心できる。知らない人でも、やりとりを重ねると、自分の写真を送ったりすることにも抵抗感がなくなる」と分析する。親がチェックするルールをつくっても「見られたくないメッセージは即座に削除してしまえばチェックの効果は薄い。監視されている束縛感だけを感じがちになる」と指摘する。

 高橋さんが強調するのは、やはり親子での話し合いの大切さだ。親がどういう点を心配しているかを伝え、納得させてルールを決める。「逐一、スマホをチェックして小さなことを追及するようなことはせず、いじめにつながるような大きなトラブルがないかどうかだけを見るようにしては」とアドバイスする。さらに「食事中はスマホを触らないなどと決めたら、親も子どもと同じようにルールを守り、スマホ以外に夢中になれるものを一緒に探してみては」と呼び掛ける。

 (花井康子)

 

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