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お墓掃除、水洗いが一番 プロに聞くこつ

墓石をたわしで磨き、表面についた汚れを落とす大野屋の従業員=東京都立多磨霊園で

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 もうすぐお盆。遠隔地に住んでいて墓参りに行くのは年に数回という人も、この機会にしっかり磨き上げてご先祖が安らかに眠れるようにしたいもの。しかし、お墓掃除のとき、何を使うのが一番きれいになり墓石を傷つけたりしないのだろうか。「お墓のプロ」に、掃除のこつを聞いた。

 「墓石が汚れる一番の原因は雨による水汚れ。汚れが蓄積すると落ちにくくなるので、定期的な掃除が大切です」。こう話すのは、墓石販売などを手掛けるメモリアルアート大野屋多摩店の店長、西村栄之介さん(60)。一般社団法人・日本石材産業協会が、墓石の素材や加工法、歴史、供養法など幅広い知識を持つ人を認定する「お墓ディレクター」の二級を持つ。

 汚れの主な原因は、雨に含まれる細かなちり。繰り返し雨でぬれると、汚れがしつこくこびりついて取れにくくなる。お墓の立地によっては、車の排ガスや鳥のふん、花粉なども汚れにつながる。

 これらの汚れには、洗剤を使いたくなるが、「普通の汚れは水洗いで落ちる」と西村さん。墓石の表面はつるつるしていても細かい隙間があり、塩素系や酸素系などの洗剤が入り込むと変色の原因になりかねない。お墓用の洗剤もあるが、「使わなくても大丈夫」と言う。

 使う道具はバケツとたわし、ぞうきん、周りを掃く竹ぼうき。それに柄の付いたブラシや歯ブラシがあると便利だ。金属製のたわしは、墓石を傷つける可能性があるので控えたい。

お墓掃除の道具。たわしのほか、柄の付いたブラシなどもあれば便利だ

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 では、いよいよ実践してみよう。基本は上から下へ。墓石の一番上から水をかけ、たわしで表面を磨きながら、汚れを下に流し落とす。墓石と土台の接ぎ目といった際まで届きにくいところの掃除には、歯ブラシを使うときれいになる。花立ては、柄の付いたブラシで内側、外側の両方を磨こう。

 これできれいになったと安心してはいけない。表面に水滴が残っていると、これが新たな水あかの原因になる。最後に、乾いたぞうきんで全体の水分をしっかり拭き取ることが大切だ。

 西村さんは「お墓は自分の親や祖父母など大切な人が眠っている。思いを込めて掃除し、きれいになったお墓に線香を上げると、なんとも言えないすがすがしい気持ちになります」と話す。

 きれいになったところでお供えだが、「故人をしのんで、生前に好きだったビールなどを墓石にかける人がいますが、これはNGです」と西村さんは言う。墓石表面の小さな隙間から、ビールが入り込んで内側からの汚れになりかねない。「普通にお供えするだけで十分に気持ちは伝わりますよ」。せっかくきれいにしたお墓だからこそ、水以外のものをかけるのは避けてほしいと呼び掛ける。

 (河野紀子)

 

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