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<50代の地域デビュー> 児童の見守りのはずが

 地域デビューを本格的に始めて三年余。これまでの活動を振り返ると、四つに分けることができる。(1)地元の公民館で趣味講座に参加(2)地域のサークルに入会(3)地域イベントに参加(4)地域でボランティア活動−だ。今回は私が大好きなボランティア活動を紹介したい。土曜日に近所の小学校で子どもと一緒に遊び、見守るお手伝いだ。

 私が暮らす東京都中央区の小学校には「プレディー」という制度がある。プレイ(遊び)とスタディー(勉強)を合わせた造語で、両親が共働きの児童などが放課後や土曜日も安心して過ごせるよう、教室の一部を開放して、遊んだり、宿題をしたりできるようにしている。

 専門の指導員が安全管理をしているが、地域の大人もサポーター(ボランティア)として協力できる。事前登録すれば自由に参加でき、二時間程度の活動で五百円の謝礼がもらえる。私は平日の放課後は仕事なので、時間のある土曜日だけボランティアをしている。

 平日の放課後に比べ、土曜日に利用する児童は少ない。先日、訪れたときも来ていたのは一年生から四年生の男の子四人だけだった。四年生の男の子は一年生のときからプレディーで一緒に遊び、街で出会うと「先生、今度はいつ来るの」と話しかけてくる子だ。

 早速、運動もできる広い教室で、布製の軟らかいボールを使ってドッジボールをしたり、小さなビニールボールで三角ベースをしたりした。私の息があがってきたところで、今度は「バドミントンをしようよ」。教室でできるかなと思ったが、子どもは遊びの天才。「天井に当たったら負け」などと上手にルールをつくり、ダブルスの試合をした。

 ただ、新一年生には難しいらしく、なかなかラケットにシャトルが当たらない。それでも、お兄ちゃんたちに負けたくないと懸命だ。四年生の男の子もじっと待っていて、やっとシャトルが飛んでくると、やさしく打ち返し、楽しそうに遊んでいた。

 私の知る限り、四年生の男の子は同級生や弟とけんかばかりしていた利かん坊。でも、一年生の男の子のシャトルが天井に当たると、審判役の私に「甘く見てあげて」と、ノーカウントにしてあげた。学年が一つ上がり、新入生が入ってくると、成長するようだ。うれしくなった。

 私も一年生の男の子とペアを組んでゲームに参加。左右に広がった方が打ちやすいのに、男の子はなぜか私に近づいてくる。試合が白熱するにつれ、だんだん本気になり、つい大きな声で「もっと離れようか」と言ってしまった。すると、四年生の男の子が笑いながら「甘く見てあげて」。私の方が成長しなくては。

 (清水孝幸)

 ※第一・三土曜日に掲載

 

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