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中日懇話会

第501回 米景気「18年に転機」 BNPパリバ・河野氏

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 第501回中日懇話会(中日新聞社主宰)が13日、名古屋市内のホテルであり、BNPパリバ証券の河野龍 太郎チーフエコノミストが「漂流する金融政策の行方−2017年の世界経済の見通し」をテーマに講演した。河野氏は財政拡大などトランプ米次期大統領の経済政策を「賞味期限は1年半〜2年程度」と指摘。ドル高が米景気の後退要因になるとし「18年中には転機が訪れ、19年は不況になる」と警鐘を鳴らした。講演要旨は次の通り。

 【ポピュリズムの嵐】

 英国の欧州連合(EU)離脱決定、トランプ氏の米大統領選勝利など大衆に迎合して人気を集める政治(ポピュリズム)が世界中に広がっている。グローバリズムへの反動に加え、世界経済の成長鈍化が背景にある。低成長時代には社会保障制度維持のため国民の給付削減、負担増が必要で既存政治家の人気はなくなる。そこでポピュリズムはできもしないことを約束し支持を広げるが、実際は成果が出ないので最終的には失望を引き起こす。

 【トランプ氏の政策】

 トランプ氏は移民抑制や保護貿易で米国民が豊かになると訴えたが、経済成長との因果関係はなく実際は潜在成長率を押し下げる。財政規模を拡大し減税することで米経済はよく見え、米国への輸入も増え世界経済が持ち上がるだろう。ただドル高と米利上げが同時に進めば1980年代初頭のレーガン政権と同じく米企業の疲弊も進み、いずれドル安政策が取られるだろう。

 【日本への影響】

 日銀は金融緩和策で円安誘導し2%のインフレ目標を達成しようとしたが、14年末に1ドル=120円に近づくころから家計の購買意欲は落ち消費が低迷した。トランプ氏の政策で円高リスクが解消され追い風のようだが、動きが速すぎる。1ドル=120円台後半になると再び家計から悲鳴が上がり物価上昇に響く。

 

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