中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > こどもタイムズ > ニュースにググッ > 2008年の記事一覧 > 記事

ここから本文

【ニュースにググッ】

伝統工芸から環境考えよう 職人さんや有志たちが子供教室

2008年11月16日 日曜日

子供(ども)たちが作った見事(ごと)な作品(ひん)と、説(せつ)明する大橋真由美さん=名古屋市中区の教室で

写真

 東海地方の伝統(でんとう)工芸(げい)に触(ふ)れ環境(かんきょう)を大切にする暮(く)らしを考えてと、職(しょく)人さんや共(きょう)鳴する人たちが会を作り、子供(ども)教室を開(ひら)いています。学ぶのは昔(むかし)から伝(つた)わる工芸技術(ぎじゅつ)を利(り)用したはし袋(ぶくろ)やエコバッグ作りなど。活動(どう)を通して伝統工芸と環境のかかわりを見てみましょう。

◆自然の材料で絞りや染色

 子供教室を開いているのは、愛知、岐阜、三重の伝統工芸士(し)ら約(やく)15人で作る「持続(じぞく)可能(かのう)な伝統文化(か)を守(まも)る会」。最(さい)近も名古屋市内で「自分のエコバッグを作る教室」が行われました。

 参加(さんか)したのは小学生約10人。伝統の絞(しぼ)り染(ぞ)めで作るバッグです。糸と針(はり)で絞りの模様(もよう)を縫(ぬ)い、染(せん)色まで行う本格的(かくてき)な方法(ほう)です。みんな懸命(けんめい)に取(と)り組み、世界(せかい)で一つのあい色のバッグを完成(かんせい)させて満(まん)足そうでした。

 この会の理事(じ)長で名古屋黒紋付(もんつき)染伝統工芸士の中村修(なかむらおさむ)さんは「伝統工芸は昔から自然(ぜん)の原材料(ざいりょう)を使(つか)い、環境に優(やさ)しい方法で作ってきました。その文化に触れ、見直してもらえればと始(はじ)めたんです」と言います。

 活動の言い出しっぺ、安徳(あんとく)秀雄(ひでお)さんは「伝統工芸は暮らしにも息(いき)づいていました」と具(ぐ)体的に説(せつ)明してくれました。例(たと)えば着物(きもの)。着古すと布団皮(ふとんがわ)に、その後は座(ざ)布団、それも傷(いた)めばはたき、ぼろぞうきんと変身(へんしん)。「最後は土塀(べい)に入れたんですよ」と、びっくりするような話が飛(と)び出しました。

 物を大切に使い、将(しょう)来につなげる文化でもあったのです。「それを子供に分かってほしいと考えた」と安徳さん。昨(さく)年、愛知県教育(いく)委員(いいん)会と一緒(しょ)に「私たちが生まれ育(そだ)った愛知県の“染の歴史(れきし)・伝統・文化”体験(けん)学習(しゅう)」を行いました。

 先生はメンバーの伝統工芸士や名工、生徒(と)は愛知県内の小中学生です。クリやタマネギを使う草木染と絞りの技術ではし袋に挑戦(ちょうせん)。自分の家の紋(もん)を調(しら)べて黒紋付染、名古屋型(かた)友禅(ぜん)のインテリアまで作りました。

 会のジュニア事業部(ぎょうぶ)長、大橋(おおはし)真由美(まゆみ)さんは「捨(す)てると思っていたタマネギの皮など自然界のもので染色できることに、みんな驚(おどろ)きました」。さらに、はし袋を作って、はしを持(も)ち歩けばごみが減(へ)らせることにも気付(づ)きました。

 参加者(しゃ)は「もちはし推進(すいしん)ジュニア応援隊(おうえんたい)」を結(けっ)成。環境省(しょう)のこどもエコクラブに登録(とうろく)しました。小中学生は「はし袋を作り地球(きゅう)環境につながることを知った」「もう少し伝統工芸に関(かん)心を持つようにしよう」などと感想(かんそう)を寄(よ)せています。

 活動は小中学生に伝統産(さん)業の魅(み)力を伝える名古屋市の事業にも選(えら)ばれ、12月から教室を開きます。大橋さんは「日本人として伝統文化を知ることも大切。楽しいことがいっぱいあるので、みんなも挑戦してほしい」と呼(よ)び掛(か)けています。

 問(と)い合わせは電話、ファクスとも052(433)2550。ホームページはこどもの教室oz(オズ)から。

 

この記事を印刷する

PR情報

中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ