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「守る」北陸中日・石川テレビ共同企画

地域の誇りやね。子どもらにつなげたい 二俣いやさか踊り保存会 谷内寿男会長 金沢

二俣いやさか踊りを踊る(左手前から)谷内寿男さん、孫の新汰さん=金沢市二俣町で

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 二十三日付朝刊28面に掲載した連載企画「守る」で紹介した「二俣いやさか踊り」保存会会長の谷内寿男さん(69)のインタビューです。(横井武昭)

 昔のお年寄りの踊りは、味のある踊りやったね。体全体で柔らかくしなって踊るというか。本当に格好良かった。何とか自分たちもと思ったけれど、ああいうのはなかなかまねできんなあ。

 中学を卒業して十五歳で地元の青年団に入った。当時は青年団に入るのが、自然な流れだった。そこで先輩たちにいやさか踊りを教えてもらったのが最初やね。仕事が終わって、皆で踊れるのはとても楽しかった。

 踊りは六種類ある。男は「鈴踊り」「太刀踊り」「笠(かさ)踊り」、女は「手踊り」「扇踊り」「からかさ踊り」。踊っているときはいろんな嫌なことを忘れて夢中になる。

 県や市のイベントに呼ばれて踊りを披露したこともある。地元の子どもたちは医王山小中学校の文化祭でも踊っていて、皆、体に染み付いている。子どもたちは東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市に行って踊ったこともあった。

 こんな小さな集落の中に県の無形民俗文化財にもなっている立派な踊りがある。それが誇りやね。でも、最近は、二俣から出て行く人が多くてね。昔は三百世帯以上いたんやけど、今は百十五世帯ほど。本泉寺の踊りの輪も三重、四重だったのが、二重がやっとになった。

 どうしたら若いもんに残ってもらえるかという話をするんだが、なかなか難しい。だからこそ、いやさか踊りが大切だと思います。二俣を出て行った人も皆、お盆には里帰りする。踊りを楽しみに帰ってきてくれる人もいる。離れた人も戻ってきて、踊りの輪の中に入ってくる。

 先輩たちから引き継いできた重要な文化を守っていかないといかん。子どもたちにしっかりと受け継いでもらって、さらにたくさんの方が見に来てくれるようにいやさか踊りをつないでいきたい。

 個人としては、長男家族が残ってくれているので、今年も長男や孫と踊れた。やっぱりうれしいわね。三世代で参加できるところももう少ないから。

 やち・としお 1948年生まれ。金沢市二俣町で生まれ育ち、いやさか踊りの普及や後進の指導に尽力してきた。今年4月、「二俣いやさか踊り保存会」会長に就任した。

 

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