トップ > 石川 > 「守る」 > 記事

ここから本文

「守る」北陸中日・石川テレビ共同企画

金石の人々つなぐ役割。新しい世代に 悪魔払指導 大屋慶太郎さん 金沢

悪魔払で踊った高校生と話す大屋慶太郎さん(左)=金沢市の大野湊神社で

写真

 9日付朝刊1面に掲載した連載企画「守る」で紹介した「金沢・金石の悪魔払(ばらい)」の伝統を受け継ぐ大屋慶太郎さん(21)のインタビューです。

 「悪魔払」は楽しいからやるものです。参加することは特別な思い出になります。学校の行事とも違う。言葉に言い表しづらいですが、「思い」を共有することができる。

 高校生の時、友達が参加するというので、何となく参加したのですが、今では本当に好きです。当時は「伝統」ということまで考えていませんでしたが、青年団に入り、高校生を指導する立場になってから、ずっと続くようにしていきたいな、と思うようになりました。

 今の自分にとって、夏とは「悪魔払」に携わっている期間のこと。終わってしばらくは、しの笛の音が耳から離れませんし、来年まで、あと三百数十日だな、なんて考えてしまいます。

 高校のときに経験した青年団の二十代が振り付けを考え、高校生に踊りを指導します。昔からの行事ですが、教科書があるわけではないので、時代で少しずつ変わっています。始まった時の踊りと今の踊りは違うかもしれません。

 年が近いこともあり、自分たちは高校生に話し掛けやすいし、逆もそうだと思います。その一方で、地元の小学校などで同じ時期に在校していて、顔も知っている分、ピリッとするところはする関係です。

 高校生たちが「悪魔払」を通じて成長していくところを見られるのはうれしいですね。三日間、踊るのですが、その三日間で踊りを自分のものにしてレベルアップしていくんです。

 最近は、人手不足で祭りの担い手がおらず、各地で祭りが消えているというような話を聞きます。正直に言って、十年後も続いているのかと不安になることもありますが、何とかして残していきたい。「悪魔払」には金石の町の人々をつなぐ役割もあるのではないかと思っています。

 県外に出た人でも、この時期になると帰ってくるという人もいる。これからも魅力を伝えて、新しい世代が受け継いでいくようにしたい。個人的には、将来、自分の子どもが踊っているところを眺めてみたいと思っています。 (草野大貴)

 おおや・けいたろう 1996年生まれ。高校3年間、悪魔払の踊り手を務めた。卒業後、金石町青年団に入団し、後進の指導をする。今年の悪魔払の青年団責任者。

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索