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「守る」北陸中日・石川テレビ共同企画

【第1部 子ども】みんなの居場所 外出への一歩支えたい

高校を休みがちな少女と話す工藤拓哉さん(奥)=金沢市旭町で(戸田泰雅撮影)

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 不登校や引きこもりの子らを対象に教える家庭教師の工藤拓哉さん(43)=石川県かほく市=が七月、「家を一歩出るきっかけになれば」と金沢市内に新たな施設「みんなの居場所」をオープンする。目指すのは家庭と学校の「中間」だ。自宅以外に居場所のない子が、学習や読書、インターネット、ゲームなど気兼ねなく自由に過ごせる空間にするという。(稲垣達成)

 金沢市の高校一年の少女(15)は中学二年の秋、不登校になった。「他人にどう思われているか気になり、会話に入っていけなかった」。自習して受験し、高校に進学したが、通学は週に二日ほど。「今も、肉体的にも精神的にも疲れる」

 少女は音にとても敏感だという。「大きな音が苦手だから、小さな声で話す」と工藤さん。家庭教師の合間には、休日の過ごし方やニュースの話をする。「興味のあることを話させる。カウンセリングのように僕はひたすら聞く」

 金沢市の高校一年の少年(16)は中学一年の冬休み明けから不登校になった。工藤さんに家庭教師をお願いし、高校に進学した。中学時代と違って、高校には生徒の間に特別な「グループ」がなく、通えるようになったという。

 工藤さんは二〇〇〇年三月から家庭教師を始めた。現在は金沢だけでなく、小松やかほく、内灘など七市町に住む約五十人に教えている。相手は小中学生、高校生だけでなく、高校を中退した成人もいる。

 家庭教師を続けるうち、工藤さんは感じた。「朝起きて、着替えて外に出る。彼らにはこれが難しい。フリースクールでもハードルは高い。そんな人たちを支える人や施設がないことが問題だ」

 昨秋、「みんなの居場所」を始めることを思いついた。図書館の自習室のような形態で四席を用意し、机には間仕切りを付ける。それでも人目が気になる子のため、個室も二室設ける。

 自習やネットなどは自宅にいてもできるが、「ここで体力を付けてほしい。何をするかではなく、ここに来ることに意味がある」。

 利用料は二時間三百円。問い合わせは、工藤さん=電(0120)220980=へ。

石川テレビで今夕特集

 北陸中日新聞は石川テレビ放送と「守る」という言葉をもとに取材し、共同報道企画「守る」を隔週で、連載しています。「紙」と「映像」という異なったメディアを通じ、現代の問題を浮き彫りにします。

 第1部「子どもを守る」の石川テレビの特集は「石川さんプライムニュース」で、28日午後6時25分ごろから放送する予定です。

 

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