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「守る」北陸中日・石川テレビ共同企画

【第1部 子ども】寺子屋みのり 地域で小中生学習支援

寺子屋みのりを利用する子どもの参考書を選ぶ山下さん=金沢市若草町で(戸田泰雅撮影)

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 毎週木曜日の放課後、金沢市若草町にある「寺子屋みのり」に子どもたちが集まる。塾に通えない、宿題が分からない、不登校といった小中学生を、地域で受け入れる無料の学習支援室だ。(横井武昭)

 午後四時すぎ、スタッフが「お帰りー」と迎え入れる。子どもたちはすぐに、漢字や計算ドリルなどの宿題を始めた。分からないところは、元教師のボランティアが教える。勉強を終えたら、トランプなどで少し遊んで、皆で一緒におにぎりを食べて帰宅した。

 午後七時になると、制服やジャージー姿の中学生がやってきた。「テストの合計点上がったよ」「やったね」。午後九時まで真剣に勉強に励んだ。

 市民らで健康づくりや街づくりを進める「石川県健康友の会連合会金沢南ブロック」の山下明希さん(41)らが二〇一五年五月から開いている。フリーマーケットで得た利益や連合会の補助金で運営費を賄い現在、小学生十七人、中学生十一人が通う。

 山下さんは小学六年、中学三年、高校二年の三人の子の母親。「中学で勉強が難しくなり、子どもが授業についていけない。でも費用が高くて塾は無理」「そんな家庭は多いのでは」。知人らとの間でそうした声が出て、活動が始まった。

 活動を続けて三年余りの今こう思う。「学校や家庭以外でも、勉強をしながら話を聞いてくれる大人がいて、子どもが安心して自分のままでいられる居場所が地域には必要」

 子どもを通わせる金沢市内の母親(39)は以前、大病を患って高額の治療費がかかり、「子どもを塾に通わせたいけれど無理だった」と振り返る。長女(17)は寺子屋みのりで学び、数学が分かるようになって高校に進学した。今は、小学六年の次男(11)と二年の次女(7つ)が通っている。

 対象は当初、「貧困家庭」の子どもを想定していたが、実際は違った。きょうだいが多くて自宅では勉強に集中できない。既存の塾でいじめられた。母子家庭で夜まで自宅で一人きり−。スタッフの元教師、安原昭二さん(63)は「勉強がつまらんとか、本音を言えて子どもらしくいられる時間にしたい」と話している。

石川テレビで今夕特集

 北陸中日新聞は石川テレビ放送と「守る」という言葉をもとに取材し、共同報道企画「守る」を隔週で、連載しています。第1部「子どもを守る」の石川テレビの特集は「石川さんプライムニュース」で、14日午後6時25分ごろから放送する予定です。

 

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