トップ > 石川 > 記者コラム:窓 > 記事

ここから本文

記者コラム 窓

再会

 彼は、記者と初めて会ったときの新聞記事をずっと持っていてくれた。二〇一一年三月十四日付。東日本大震災直後の仙台空港での出来事。津波が押し寄せた空港に取り残されていた彼、そこへ取材に出向いた記者。先月、奇遇にも金沢で七年ぶりに再会する機会があった。

 空港の周辺は津波に丸ごとのみ込まれていた。家は跡形なく、道路は川のようになっていた。愛知県から出張中に被災した彼から聞いた話は、騒然とした空港内の様子。建物一階天井まで水が流れ込み、約千三百人が真っ暗闇の中で二晩、寒さをしのいだ。

 互いの近況を語り合った。単にうれしいのとも悲しさ込み上げるのとも違う感じ。あの日を経て、いま共に金沢で人生のひとときを過ごしていることに胸が熱くなった。 (本安幸則)

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索