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記者コラム 窓

尊厳

 五年前にがんで亡くなった祖母は、死の直前に体中の痛みを訴え、カテーテルにつながれた細い体で、主治医に「助けてください」とすがっていた。モルヒネ投与後はただ眠り続けた。忍耐強く、いつも凜として美しかった祖母とは思えない姿。生きてほしい。でも治療でかえって苦しめている気もしていた。

 終活の一環で、死期が迫った時の延命治療を望まない「尊厳死宣言」をする人が増えているという。一方、そんな風潮に難病患者からは「生きたくても声を上げにくくなる。社会とつながっていたい人だっている」との声も聞く。

 祖母はどんな思いで闘病したのか。本人にとっての“尊厳”、望んでいた生き方とは。そして祖母と家族は他の選択ができたのか−。今も答えは見つかっていない。 (太田理英子)

 

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